民主:消費増税法案めぐり収まらぬ混乱、反対派から首相退陣論も

消費税増税関連法案をめぐる民主党 内の混乱が収まらない。野田佳彦首相は両院議員総会などで結束を訴え ているが、反対派からは首相退陣論を含む責任追及の意見が噴出。鳩山 由紀夫元首相らは「消費税研究会」を発足させて自民、公明両党との法 案に関する3党合意の見直しを求めていく構えだ。

「政権党として自覚と覚悟を持って皆さんと心を合わせてこれから も仕事をしていきたい」-。首相は12日午後の両院議員総会で所属議員 に対し、今後の政権運営への協力をあらためて求めた。

これに対し、福田昭夫衆院議員(前総務政務官)は「党を危機的な 状況に陥れたのは野田首相本人だ。消費税法案、公債発行特例法案など 重要法案を仕上げたら、次は後進に身を譲って代表選には立候補しない と、そういうことを考えてほしい」と述べ、9月の代表選には立候補せ ず、懸案処理後に退陣するよう求めた。

宮崎岳志衆院議員も新党「国民の生活が第一」の代表に就任した小 沢一郎氏ら衆参で50人以上の議員が党を離れたことについて「首相が政 策を利用して権力闘争を仕掛けたような面があるのではないかと思わざ るを得ない」と突き上げるなど首相に対する厳しい意見が相次いで出 た。

これに対し、首相は「50人が離れたことについては重い責任を感じ ている。痛恨の極みだ」と述べた上で、「権力闘争」との見方について は「それは違う」と否定した。福田氏は増税法案採決の衆院本会議を欠 席、宮崎氏は棄権した。

残留組

6月26日の衆院本会議では民主党から消費増税関連法案に57人が反 対票を投じ、15人が欠席・棄権する形で造反した。小沢氏ら37人は除籍 処分されたほか、1人が離党、1人が離党届をすでに提出したが、30人 以上は民主党にとどまった。

こうした「残留組」のうち、鳩山元首相や山田正彦元農水相らは 「消費税研究会」を設立し、有識者らを招いて勉強会を行っている。12 日の勉強会には総裁解任権付与などを柱とする日銀法改正論者として知 られる経済評論家の上念司氏が講師として出席。上念氏はデフレ下での 消費増税は「むしろ人々がモノを買わなくなって、ますますデフレが進 行し、名目国内総生産(GDP)は減り、税収は減る」との認識を示し た上で、デフレを脱却するために日銀が大胆な金融緩和に踏み切る必要 性があると訴えた。

一方、川内博史衆院議員は13日の同研究会で、「野田首相に消費税 問題に関して何らかの提言をぶつけていきたい。3党合意なる談合を粉 砕しなければならない。しっかりと理論に裏付けられたものを作成した い」との考えを示した。

共同通信は鳩山元首相の周辺で、月内に離党し新党を結成する構想 が浮上していることが12日分かったと報じたが、同時にこの構想を否定 する鳩山氏自身のコメントも伝えている。