中国4-6月GDP:3年ぶりの低い伸びに減速-予想下回る

中国の2012年4-6月(第2四半 期)の国内総生産(GDP)伸び率は6四半期連続で鈍化し、世界的な 金融危機以降で最も低い伸びとなった。年後半の景気回復に向け、温家 宝首相に刺激策拡充を求める圧力が高まった。

国家統計局は13日、4-6月期のGDPが前年同期比7.6%増とな ったと発表した。今年1-3月(第1四半期)の8.1%増を下回り、3 年ぶりの低い伸びにとどまった。ブルームバーグがまとめたエコノミス ト予想の中央値は7.7%増だった。6月の工業生産と小売売上高も共に 伸びが鈍化した。

国家統計局によると、今年1-6月のGDP伸び率は7.8%で、政 府が2005年以降設定した成長率目標の8%を下回った。温首相は3月に 今年の目標を7.5%に下方修正した。

この日の経済指標は、固定資産投資が上向き、経済の安定化を示唆 する一方で、6月の発電量が前年同月の水準にとどまるなどまちまちの 内容となった。同日発表されたシンガポールの4-6月期GDPは前期 比で予想外の減少となった。中国の景気減速は、欧州債務危機や米雇用 の低い伸びに見舞われている世界経済の回復をさらに脅かすことにな る。

「緩やかな緩和続く公算」

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) の新興市場ポートフォリオ・マネジメント担当グローバル共同責任者、 ラミン・トルーイ氏(シンガポール在勤)は、「GDP統計は急減速と いうよりも継続的なぜい弱さを示しており、この事から政策当局者が引 き続き段階的に金融緩和を進める公算が大きく、すぐに一段と積極的な 財政刺激策に乗り出す可能性は小さい」と分析した。

今年1-6月期の中国の輸出の伸びは9.2%と、昨年同期の24%か ら大きく鈍化。欧州の財政緊縮策と、各国政府の債務負担が中国の輸出 を圧迫した。住宅市場への投機規制も需要を抑制した。

国家統計局の盛来運報道官はこの日の記者説明会で、不動産投機・ 投資を抑制してきた規制を政府は緩和できないと言明。30年以上にわた り急成長を続けてきたことで潜在成長率が下がっており、それが現在の 景気減速の一因だと説明した。さらに、中国経済に対する弱気の見方に は根拠がないとした上で、工業化と都市化が寄与する見通しだと述べ た。

6月の工業生産は前年同月比9.5%増となった。エコノミスト予想 の中央値は9.8%増。

固定資産投資は予想上回る

1-6月期の都市部固定資産投資は前年同期比20.4%増加した。エ コノミストの予想中央値は20%増だった。

6月の小売売上高は前年同月比13.7%増加。エコノミスト予想の中 央値は13.4%増。

中国人民銀行(中央銀行)は今月5日、1カ月間で2回目となる利 下げを発表した。6月は2008年以来の利下げだった。同中銀は今月、融 資金利の基準金利に対する割引率を20%から30%に拡大した。また融資 を促進し成長を支援するため、昨年11月以来3回の預金準備率引き下げ に踏み切っている。

--取材協力:Ailing Tan.

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