日本株6日続落、海外景気や円高懸念で輸出、海運売り-午後一段安

東京株式相場は6日続落。海外景 気の先行き不透明感や為替の円高進行に対する懸念から、輸送用機器 や機械、ゴム製品など輸出関連株が下落。海運、素材関連など景気敏 感業種に売り圧力が高まった。

日本銀行はこの日の金融政策決定会合で、資金供給での札割れ多 発に対応する施策を一部講じたが、資産買い入れ等基金の総額、政策 金利などは現状を維持。会合結果が市場に伝わった午後早々に一時為 替が円安方向に振れたが、その動きは限定的で、その後は再び下値を 探る展開となった。

TOPIXの終値は前日比9.80ポイント(1.3%)安の747.49、 日経平均株価は同130円99銭(1.5%)安の8720円1銭。TOPIX の6日連続の下落は5月16日以来、約2カ月ぶり、

りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは、「米国で 直近発表された経済指標や企業決算の内容が悪いなど、世界的な景気 先行き不安が強まる中にあって、短期筋が売るタイミングを見計らっ ていた」と指摘。こうした向きは、日銀会合の結果が明らかになるま では安易に売り込めなかったが、「ひとまず会合を通過したことを受け、 ショートに動いている」と話していた。

この日の日本株は、朝方こそ小幅に反発して始まったものの、早々 に下落転換。前日の海外時間に落ち着いていた為替相場が、日銀会合 の結果をにらみながら徐々に円高方向に動き、買いの手が引っ込んだ。

ブラジル、韓国利下げで厳しい景況浮き彫りに

午前後半から先物主導で下げ幅を拡大。日本時間早朝に明らかに なったブラジルの利下げに続き、韓国銀行(中央銀行)もこの3年余 りで初の政策金利の引き下げを決定。市場の事前予想では利下げは少 数派で、韓国総合指数は決定後にじり安。かえって厳しい景況感を映 す格好となった。カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリスト は、「米欧中の景気不安が強く、リスクオフの流れがなかなか止まらな い」と見ていた。

日銀は11-12日開いた政策決定会合で、市場への資金供給で応札 額が提示額に達しない札割れが多発していることを受け、固定金利方 式の共通担保オペを5兆円減額し、代わりに短期国債買い入れを5兆 円増額することを決めた。

ただ、資産買い入れ等基金の総額70兆円、政策金利などこのほか の金融政策運営方針については、全員一致で現状維持を決定。1ドル =79円50銭付近だったドル・円は会合終了後、一瞬79円90銭台ま で円安方向に振れたが、政策の詳細が市場に伝わるにつれ、再度79 円40銭台まで円高基調となり、日本株も下げ足を速めた。立花証券顧 問の平野憲一氏は、「一部で追加緩和への期待もあっただけに、緩和見 送りで株安につながった」と指摘。株価指数オプション7月限の特別 清算値(SQ)算出をあすに控え、「日経平均オプションの権利行使価 格8750円に絡んだ売りも影響した」としている。

また平野氏は、日経平均が投資家の短期売買コストを示す25日移 動平均線(8790円近辺)を割り込んだ点に言及。チャート上は「6月 4日を底にした上昇局面がいったん終わってしまったことになる」と の見解を示していた。

医薬品は堅調、ベスト電急騰

東証1部33業種は海運、ガラス・土石製品、パルプ・紙、ゴム、 非鉄金属、証券・商品先物取引、輸送用機器、機械、保険、電機など 31業種が下落。ガラス株では、今期営業利益予想を減額修正した旭硝 子が52週安値を更新した。

一方、医薬品、陸運の2業種は小幅高。医薬品では、抗エイズ薬 の第3相臨床試験で良好な結果が得られたとした塩野義製薬が急伸し た。個別では、ベスト電器が急騰。家電量販最大手のヤマダ電機がベ スト電を買収する方針を固めた、と12日付の日本経済新聞朝刊が報道。 調達コストの低減や財務改善期待などが広がった。

東証1部の売買高は概算で18億4484万株、売買代金は1兆581 億円と、代金は9営業日ぶりに1兆円大台を回復。上昇銘柄数は310、 下落は1243。国内新興市場では、ジャスダック指数が0.1%高の51.77 と小幅に3日続伸、東証マザーズ指数は0.2%高の357.77と3日ぶり に小反発した。

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