米国株:S&P500が5月以降で最長の連続安-経済など懸念

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米株式相場は6営業日続落。世界の 経済成長や米企業の業績に対する懸念が高まった。S&P500種株価指 数は5月以降で最長の連続安となった。

ただ消費財大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や医薬 品のメルクが大きく上げたことで、相場は下げを縮める展開となった。 S&P住宅建設株も高い。一方、バンク・オブ・アメリカ(BOA)と モルガン・スタンレーなど銀行株は値下がりした。食品スーパーのスー パーバリューは大幅安。事業の戦略的代替案を検討すると発表し、配当 の支払いを停止したことが嫌気された。

S&P500種株価指数は0.5%安の1334.76。一時は1.2%安となっ た。過去6営業日の下落率は2.9%。ダウ工業株30種平均はこの日31.26 ドル(0.3%)下げて12573.27ドル。一時は112ドル余り下げた。

フォート・ワシントン・インベストメント・アドバイザーズのニッ ク・サージェン最高投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「景 気は世界的に減速している」と指摘。「ウォール街のアナリストは、企 業の業績ガイダンス下方修正を受けて、4-6月(第2四半期)の決算 予想を下向きに修正している。企業利益の伸びは、これまで相場の主な 押し上げ材料だったが、今後はその力が弱まるだろう」と分析した。

FOMC議事録

S&P500種は前日、ほぼ変わらずで終了。米連邦準備制度理事会 (FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC、6月19-20日開 催)の議事録では、追加緩和の示唆をめぐって市場で受け止め方が分か れた。議事録では、メンバー2人が追加の債券購入は適切だと指摘した 一方で、別の2人は失業の減少で「満足のいく進展」が見られないか、 下振れリスクが増大した場合に追加購入は正当化されると主張した。

この日の相場は朝方から軟調な展開が続いた。米労働省が発表した 先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、前週から2万6000件 減少し35万件。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想 の中央値は37万2000件だった。自動車工場の設備更新に伴う一時的閉鎖 を見越した季節調整を反映した可能性が高い。

S&P500種は後場に入り下げを縮小。50日移動平均を3日連続で 下回った後、値を戻した。

50日移動平均

RBCグローバル・アセット・マネジメントの米株トレーディング 責任者、ライアン・ラーソン氏(シカゴ在勤)は、「テクニカル要因も 下げ縮小に寄与した可能性がある」と分析。「市場では、特に米金融当 局をはじめとする中央銀行の追加策への期待から、大幅な下げは抑えら れているようだ」と述べた。

BOAのストラテジストは、S&P500種株価指数を構成する企業 の2012年および13年利益見通しを1.4%引き下げた。商品価格の下落や 世界的な経済成長の鈍化が企業利益の足かせになるとの懸念を理由に挙 げた。

同行ストラテジストのダン・スズキ、サビタ・スブラマニアン、ジ ル・キャリーの3氏は12日付顧客リポートで、1株当たり利益は2012年 が102ドル、13年は109ドルとの予想を示した。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では、4-6月(第2四 半期)のS&P500種を構成する企業の利益は前年同期比で1.8%減が予 想されている。

住宅建設株が高い

S&P住宅建設株指数は2.4%高。レナーは3.6%高の31.06ドル。 パルトグループは2.9%上げて10.84ドル。

消費財最大手P&Gは3.8%高の63.70ドル。米連邦取引委員会 (FTC)が、ウィリアム・アックマン氏率いるパーシング・スクエ ア・キャピタル・マネジメントによるP&Gの株式取得を承認したこと を受けた。

メルクは4.1%高の42.91ドルで、値上がり率はダウ平均で最大とな った。スーパーバリューは49%安の2.69ドル。

原題:S&P 500 Has Longest Slump Since May on Growth, Earnings Concern(抜粋)

--取材協力:Peter Levring、Noah Buhayar.