米国株:S&P500が下げを消す-議事録で一部に緩和期待

米株式相場は5営業日続落。ただ S&P500種株価指数は取引終了前の1時間で下げをほぼ埋める展開と なった。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、6月19-20日開催)の議事録について、追加の刺激策が 近いことを示唆していると一部で受け止められた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)やJPモルガン・チェースなど 金融株が高い。エクソンモービルは原油相場の反発を手掛かりに上昇し た。一方でデュポンやグーグルは下落。決算が予想に届かない可能性が あるとのアナリストの指摘が嫌気された。家電販売のベスト・バイも業 績への警戒から大幅安。

S&P500種株価指数は0.02ポイント(0.1%未満)安の1341.45。 一時0.6%安を付けた。ダウ工業株30種平均は48.59ドル(0.4%)下げ て12604.53ドル。

バンヤン・パートナーズのチーフ市場ストラテジスト、ロバート・ パブリク氏は電話インタビューで、「議事録では、どういった形にしろ FOMCによるコミットメントは全く見られなかった」と指摘。「特に 決算シーズンを迎えていることもあり、投資においては慎重なアプロー チを取る必要がある。私は楽観的だが、非常に素晴らしい決算シーズン になる可能性に賭けているわけではない」と続けた。

議事録

議事録の発表後、相場は一時下落に転じた。議事録では、参加者2 人が追加の債券購入は適切だと指摘した一方で、別の2人は失業の減少 で「満足のいく進展」が見られないか、下振れリスクが増大した場合に 追加購入は正当化されると主張した。ただ複数のアナリストが議事録の 内容を詳細に分析したことを手掛かりに相場は値を戻した。ジェフリー ズのエコノミスト、ウォード・マッカーシー氏は、量的緩和第3弾 (QE3)が今後数カ月のうちに発表される「十分な見込み」があると 指摘した。

市場では米経済の回復腰折れや企業利益の縮小に対する懸念が強ま っている。ゴールドマン・サックス・グループはこの日、4-6月(第 2四半期)の米国内総生産(GDP)成長率の予想を2度にわたり下方 修正し、1.3%とした。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では、4-6月(第2四 半期)のS&P500種を構成する企業の利益は前年同期比で1.8%減が予 想されている。実際に減益となれば、2009年以降では初めて。売上高 は2.5%増が見込まれている。利益は7-9月(第3四半期)が3.9% 増、10-12月(第4四半期)は15%増がそれぞれ見込まれている。

需要鈍化

フェデレーテッド・インベスターズのポートフォリオマネジャー、 マシュー・コーフラー氏は「需要の鈍化見通しが確実になり始めてい る」とし、「鍵となるのは、その需要鈍化が広範ではあるが浅く短期間 なものなのか、もしくはより深く長期にわたるものなのかのどちらに市 場の結論が行き着くかという点だ。その決定を下すには時期尚早だ。こ の問いは今後2週間続くことになるだろう」と述べた。

BOAは2%高の7.63ドル。JPモルガンは1%上昇し34.59ド ル。

エクソンは1.5%高の84.38ドル。ベスト・バイは8.4%安の19.37ド ルだった。

原題:S&P 500 Erases Loss as Investors Look for Stimulus Sign From Fed(抜粋)

--取材協力:Julia Leite.

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