7月11日の米国マーケットサマリー:株が5日続落、議事録を嫌気

ニューヨークの為替・株 式・債券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2243   1.2250
ドル/円             79.66    79.43
ユーロ/円           97.53    97.30


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     12,604.53    -48.59     -.4%
S&P500種         1,341.45     -.02      .0%
ナスダック総合指数  2,887.98    -14.35     -.5%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .26%        .00
米国債10年物     1.51%       +.01
米国債30年物     2.60%      +0.00


商品 (中心限月)            終値   前営業日比   変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,575.70  -4.10    -.26%
原油先物   (ドル/バレル)    86.17  +2.26   +2.69%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルがユーロに対して2年ぶり 高値に上昇した。午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC、 6月開催)の議事録は、追加緩和の必要性を示唆するとの期待に沿う 内容にはならなかった。これを受け、世界的な景気減速懸念と相まっ て逃避需要によるドル買いが膨らんだ。

議事録が公表されると、ドルはユーロと円に対して上げ幅を拡大 した。議事録によれば、雇用を促進するため、金融当局は追加行動を 取る必要が恐らく出てくるとの認識を「数人のメンバー」が示した。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・ フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「議事録に対し、リスク回 避の反応が明白に見られた」と指摘。「この動きから察するに、市場 はもっと強い示唆を明らかに期待していた」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時45分現在、ドルはユーロに対して前 日比0.2%高の1ユーロ=1.2227ドル。一時、0.3%高の

1.2213ドルとなる場面も見られた。円に対しては0.3%高の1ド ル=79円63銭。朝方は0.4%下げていた。

円はユーロに対して前日比ほぼ変わらずの1ユーロ=97円36 銭。一時は97円ちょうどと、先月4日以来の高値に上昇する場面も あった。

◎米国株式市場

米株式相場は5営業日続落。米連邦準備制度理事会(FRB)が 公表した連邦公開市場委員会(FOMC、6月19-20日開催)の 議事録を受けて失望感が広がった。市場では追加緩和のより明確な示 唆が期待されていた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は0.02ポイント安の1341.45。ダウ工業株30種平均は

48.59ドル(0.4%)下げて12604.53ドル。

プルデンシャル・インターナショナル・インベストメンツ・アド バイザーズのチーフ投資ストラテジスト、ジョン・プラビーン氏は電 話インタビューで、「成長は減速しつつあるが、今は量的緩和を実施 しないことを議事録は示唆している」と指摘。「量的緩和に対する支 持は市場の期待よりも弱かった。そうしたことから、若干失望感が広 がった」と述べた。

議事録では、参加者2人が追加の債券購入は適切だと指摘した一 方で、別の2人は失業の減少で「満足のいく進展」が見られないか、 下振れリスクが増大した場合に追加購入は正当化されると主張した。 市場の一部では、量的緩和第3弾(QE3)に関するより強いシグナ ルが期待されていた。

◎米国債市場

11日の米国債市場では10年債利回りが過去最低水準に迫った。 この日実施された10年債入札(210億ドル)で最高落札利回りが 過去最低だったほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連 邦公開市場委員会(FOMC、6月19-20日開催)の議事録で、 追加行動を取る必要が恐らく出てくるとの認識を示したメンバーが数 人いたことが材料となった。

入札では年金基金や保険会社を含む機関投資家からの需要が強か った。入札結果によると、最高落札利回りは1.459%。ブルームバ ーグがまとめた入札直前の市場予想は1.518%だった。前回の最高 落札利回りは6月実施時の1.622%だった。

クレディ・スイスのストラテジスト、カール・ランツ氏は「世界 的に質の高い債券への買いが見られる」と述べ、「欧州の状況が改善 せず、米国の経済統計も景気の弱さを示す中で米国債の需要は強く、 今後も続くだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後3時15分現在、10年債利回りはほぼ変わらずの1.50%。 一時は1.45%と、6月1日に記録した過去最低の1.4387%に迫 った。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。米連邦公開市場委員会(FOM C)議事録は追加緩和を示唆しなかった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表したFOMC議事録によ ると、政策当局者は追加緩和を講じた場合のリスクについて検討した。 一部のメンバーは、米国債を過剰に購入すれば、ある時点で米国債市 場の機能悪化につながり、政策の意図する効果が限定される可能性が あると指摘した。数人の当局者は追加刺激が恐らく必要になると主張 した。

ペンション・パートナーズの主任投資ストラテジスト、マイケ ル・ゲイド氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「紙幣増 刷はまだ再開されていないため、短期的には金を保有する理由がない」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 8月限は前日比0.3%安の1オンス=1575.70ドルで終了した。 通常取引終了後の電子取引で一段安となり、午後2時53分現在では

0.5%安の1572.50ドルで推移している。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。米エネルギー省の統計で原油 在庫の減少と製油所の稼働率上昇が示されたことを手掛かりに、買い が膨らんだ。

先週の原油在庫は470万バレル減少の3億7820万バレルと、 マイナス幅はブルームバーグがまとめたアナリスト予想の3倍余りと なった。 製油所の稼働率は92.7%で、2007年7月以来ほぼ5年ぶりの高水 準。同統計によると、ガソリンと留出油は予想以上に増加した。

プレステージ・エコノミクス(テキサス州オースティン)のジェ イソン・シェンカー社長は電話インタビューで、「原油在庫が470 万バレル減少したというのは大きな衝撃で、相場を押し上げる要因と なった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前日 比1.90ドル(2.26%)高の1バレル=85.81ドルで終了。年初 からは13%値下がりしている。

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