NY外為:ドル上昇、FOMC議事録は期待ほど緩和示唆せず

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルがユーロに対して2年ぶり高値に上昇した。午後に公表された米連邦 公開市場委員会(FOMC、6月開催)の議事録は、追加緩和の必要性 を示唆するとの期待に沿う内容にはならなかった。これを受け、世界的 な景気減速懸念と相まって逃避需要によるドル買いが膨らんだ。

議事録が公表されると、ドルはユーロと円に対して上げ幅を拡大し た。議事録によれば、雇用を促進するため、金融当局は追加行動を取る 必要が恐らく出てくるとの認識を「数人のメンバー」が示した。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は「多くの投資家が予想 したほど議事録がハト派的でなかったことが、ドルを押し上げた」と し、「一方で当局者が年内の追加緩和の余地も残したたため、ドル高の 勢いは限定的だった」と解説した。

ニューヨーク時間午後4時51分現在、ドルはユーロに対して前日 比0.1%高の1ユーロ=1.2238ドル。一時、0.3%高の1.2213ドルとなる 場面も見られた。円に対しては0.4%高の1ドル=79円78銭。朝方 は0.4%下げていた。円はユーロに対して前日比0.3%安の1ユーロ=97 円62銭。一時は97円ちょうどと、先月4日以来の高値に上昇する場面も あった。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.1%上昇の83.488。一時は83.610と、2010年7月以来の高水 準をつけた。

BOAの外国為替・金利テクニカル戦略責任者、マクニール・カリ ー氏(ニューヨーク在勤)はインタビューで、同指数が先月1日の高 値83.54を超えれば、85.32まで上昇するとの見通しを示した。同水準は フィボナッチ分析で2010年6月以降の下降トレンドの78.6%戻しの水準 に当たるという。一方、83を割った場合は戻りの弱さを示し、80.73に 下げると戻り基調の消滅を示唆するという。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、ドルは過去1カ月で先 進9カ国の通貨に対し0.4%下落。ユーロとスイス・フランはそれぞ れ2.5%安と、下落率が最も大きかった。オーストラリア・ドルは3.9% 高と上昇率首位。ニュージーランド・ドルは3.7%上昇した。

FOMC議事録によると、参加者2人が追加の債券購入は適切だと 指摘した一方で、別の2人は失業の減少で「満足のいく進展」が見られ ないか、下振れリスクが増大した場合に追加購入は正当化されると主張 した。

ユーロ一段安

この日はオーストラリア・ドルがユーロに対して過去最高値を更 新。主要16通貨全てに対しても上昇した。商品相場が上昇したほか、同 国の消費者信頼感が2月以来の高水準となったことが手掛かり。豪ドル は対ユーロで0.6%高の1ユーロ=1.1943豪ドル。一時は0.7%上昇し て1.1936豪ドルを付ける場面もあった。米ドルに対しても0.5%高の1 豪ドル=1.0247米ドルとなっている。

商品24銘柄で構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P) のGSCI指数は1.1%上昇した。

米投資顧問会社のBKアセット・マネジメントの為替マネジング・ ディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は11日 付のクライアント向けリポートで、ユーロは豪ドルに対し1.2000豪ドル の水準を割り込んでおり、「さらにじりじりと下げる可能性がある」と 指摘した。

原題:Dollar Advances to Two-Year High Versus Euro on Outlook for Fed(抜粋)

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