日本株は5日続落、世界景気や円高懸念し輸出関連安い-資源も売り

東京株式相場は、小幅ながら5営 業日続落。欧州債務問題に対する先行き警戒感が根強い中、世界景気 の減速を懸念した売りに押された。為替市場でのユーロやドルに対す る円高進行も不安視され、電機や自動車といった輸出関連株が安い。 原油など商品市況の下落を受け、鉱業や石油関連株も下げた。

TOPIXの終値は前日比1.31ポイント(0.2%)安の757.29、 日経平均株価は同6円73銭(0.1%)安の8851円。

富国生命保険の山田一郎株式部長は、「バリュエーションは割安だ が、海外の環境が悪過ぎてなかなか押し目買いを入れにくい」と指摘。 為替の円じり高も不安材料で、「対ドル80円の節目を上回る円高・ド ル安局面では、輸出企業の業績警戒感が強まってくる」と話した。

ブリュッセルで開催され、現地時間10日未明に閉幕したユーロ圏 財務相会合(ユーログループ)では、イタリア債の購入や早期のスペ イン銀行支援の可能性へ向けた地固めが行われたものの、外国為替市 場ではユーロの軟調な値動きが続く。SMBC日興証券株式調査部の 西広市部長は、欧州情勢について「債務危機への対応が徐々に進展し つつあるが、不安が消えたわけではなく、まだ楽観できるような状況 ではない」と言う。

東京時間11日の円相場は、一時1ユーロ=97円10銭、1ドル= 79円24銭まで円高方向に動いた。10日の東京株式市場終了時点では 対ユーロ97円70銭、対ドル79円50銭近辺だった。円高による業績 懸念でパナソニックやソニー、シャープ、NEC、キヤノンなど輸出 関連株が下落。パナソニクなど薄型テレビ関連は、中国ハイセンスの 大型低価格製品の日本市場投入もマイナス材料視された。

下落率1位は鉱業

また、国際商品市況安の影響で国際石油開発帝石や石油資源開発、 昭和シェル石油、丸紅なども下げ、東証1部33業種の下落率1位は鉱 業。10日のニューヨーク原油先物相場は前日比2.4%安の1バレル=

83.91ドル。西欧最大の原油輸出国ノルウェーでのストが終結したこ とで生産停止が回避されたほか、中国の原油輸入が減少し、需給が緩 むとみられた。

個別ではアドバンテスト、大日本スクリーン製造、ルネサスエレ クトロニクスなど半導体関連株が弱い。米半導体製造装置大手のアプ ライド・マテリアルズが10日、通期の売上高・利益見通しを下方修正 したことなどを受け、同日に半導体関連銘柄で構成されるフィラデル フィア半導体指数(SOX)が2.3%安と大きく下げた影響を受けた。

終盤下げ渋りもなお不安要素

TOPIX、日経平均とも取引終了にかけ先物主導で下げ渋った。 中国の上海総合指数が小幅に続落して始まった後、上昇に転じたこと などを受け、市場参加者心理の悪化が和らいだ。

もっとも、丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、中国では週末に4 -6月国内総生産(GDP)など重要マクロ統計の発表を控え、「直近 の傾向から厳しい内容が予想される」と指摘。投資家はなかなかリス クオンにはなれない、としている。また、6月の日本銀行の企業短期 経済観測調査(短観)が総じて予想以上の改善となったことで、11- 12日開催の金融政策決定会合での「追加緩和見送り観測が増えている こともマイナス要因」と指摘していた。

東証1部の業種別33指数では鉱業、パルプ・紙、海運、水産・農 林、石油・石炭製品、繊維製品、電機、非鉄金属、化学、鉄鋼、輸送 用機器など22業種が下落。証券・商品先物取引、その他金融、ゴム製 品、不動産、情報・通信、銀行など11業種は高い。

騰落銘柄数は下落1056、上昇466。売買高は概算で13億6466万 株。売買代金は8427億円と、8日連続で1兆円の大台を割り込んだ。 国内新興市場では、ジャスダック指数が前日比0.4%高の51.70と小 幅続伸、東証マザーズ指数は0.3%安の357.09と小幅続落で終了。

-- Editor:Shintaro Inkyo

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