米国債:上昇、3年債入札が好調-欧州懸念し安全投資

10日の米国債市場では10年債利回り が過去最低水準に迫った。この日実施された3年債入札(320億ドル) で需要が過去の平均値よりも高かったことが影響した。欧州ソブリン債 危機が米国の経済成長を圧迫しているとの懸念を背景に、安全投資先と しての米国債の魅力が増した。

10年債利回りは約1カ月ぶりに1.5%を下回った。米財務省が実施 した3年債入札の結果によると、投資家の需要を測る指標の応札倍率 は3.52倍と、過去10回の平均値(3.45倍)を上回った。11日には10年債 入札が実施される。

バンク・オブ・モントリオール傘下BMOキャピタル・マーケッツ の政府債トレーディング責任者、スコット・グレアム氏(シカゴ在勤) は、「帳簿には安全な資産だけを保有したいという資産保護目的の取引 がみられる。投資家は何か変化が生じるまで、不安を抱えてうずくまっ ている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて1.50%。一時は1.4964%と、6月4日以来初め て1.5%を下回った。6月1日には過去最低の1.44%を記録した。同年 債(表面利率1.75%、償還期限2022年5月)価格は2/32上げて102 1/4。

30年債利回りは2bp下げて2.60%。既発3年債の利回りはほぼ変 わらずで0.35%。

入札結果

3年債入札で最高落札利回りは0.366%と、ブルームバーグがまと めた入札直前の市場予想(0.367%)を若干下回った。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札に占める比率は30%だった。 過去10回の入札の平均は35.5%。プライマリーディーラー以外の直接入 札者の落札比率は10.2%。過去10回の入札の平均は9.9%。

米財務省は11日に10年債(210億ドル)、12日に30年債(130億ド ル)の入札を実施する。10年債利回りは入札前取引で1.51%と、入札で の最高落札利回りとしては過去最低水準となる。6月13日に実施され た10年債入札では最高落札利回りが1.622%と過去最低だった。

米国債リターン

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、3年債のリターンは年初から0.3%。米国債全体では2.5%となって いる。2011年の3年債リターンは3.4%、米国債全体では9.8%だった。

GMPセキュリティーズの債券ストラテジスト、エイドリアン・ミ ラー氏は顧客へのリポートで、「投資家は欧州が総合的かつ時宜を得た やり方で進展していると確信していない」と指摘。「経済統計が景気の 弱さを示唆するごとに、米金融当局による量的緩和第3弾の可能性が引 き続き高まる」と続けた。

原題:Treasuries Rise on Auction Demand Amid European Crisis Concern(抜粋)

--取材協力:Susanne Walker、Kenneth Pringle.

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