米国株:S&P500種が4日続落-業績の行方を警戒

米株式相場は4営業日続落。企業決 算をめぐり懸念が広がった。S&P500種株価指数は5月以降では最長 の連続安となる。

半導体製造装置のアプライド・マテリアルズやエンジンメーカーの カミンズが売上高見通しを下方修正したことを背景に、テクノロジー株 と産業株が安い。両セクターはアナリストの収益見通しがS&P500種 の中で上位にある。パソコン用プロセッサーメーカーのアドバンスト・ マイクロ・デバイシズ(AMD)は大幅安。売上高予想の下方修正が嫌 気された。ユーロが対ドルで2年ぶり安値となったことを手掛かりに素 材株が売られた。

S&P500種株価指数は前日比0.8%安の1341.47。過去4営業日の 下落率は2.4%となった。ダウ工業株30種平均は前日比83.17ドル (0.7%)下げて12653.12ドル。

キーコープ(クリーブランド)のプライベートバンキング部門チー フ投資ストラテジスト、ブルース・マケイン氏は電話インタビューで、 「より大きな懸念は向こう数四半期の動向だ」とし、「期待外れな決算 は、低調さが今四半期だけでなく、今後も続く可能性が高いことを示唆 するものだ」と述べた。

株価は朝方上げていたが、企業利益の見通しへの懸念から下げに転 じた。ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では、4-6月(第2 四半期)のS&P500種を構成する企業の利益は前年同期比で1.8%減が 予想されている。実際に減益となれば、2009年以降では初めて。売上高 は2.5%増が見込まれている。利益は7-9月(第3四半期)が3.9% 増、10-12月(第4四半期)は15%増がそれぞれ見込まれている。

欧州情勢

ブリュッセルで開かれたユーロ圏財務相会合は、スペインの銀行へ の最大1000億ユーロの融資を早期に開始することで合意した。スペイン を財政危機から守るため、コストを同国政府のバランスシートから外す 可能性もある。これに反応し、米国株は一時上昇した。

LPLファイナンシャルのエコノミストで投資ストラテジストのジ ョン・カナリー氏は、「欧州発のニュースは正しい方向への新たな一歩 だが、まだ先は長い」と指摘。「そして米国では決算シーズンを迎えて いる。いつものことだが、実際の決算よりも見通しの方がずっと重要 だ」と述べた。

S&P500種では業種別10指数のうち8指数が下落。特に産業、素 材、テクノロジーの下げが目立った。景気敏感株で構成するモルガン・ スタンレー・シクリカル指数は1.6%安。半導体株の指標であるフィラ デルフィア半導体株指数(SOX)は2.3%下げた。

AMDは11%安の4.99ドル。下落率は昨年9月以来で最大。同社製 品の需要は、中国の景気減速や欧州の経済情勢悪化で打撃を受けつつあ る。

アプライド・マテリアルズ、カミンズ

アプライド・マテリアルズは2.7%安の10.71ドル。同社は通期の売 上高・利益見通しを下方修正した。

カミンズは8.9%の86.91ドル。同社は需要鈍化や景気減速を理由に 売上高の予想を下方修正した。

ドル上昇で資源への投資妙味が減退したことから、素材株が下落し た。アルミ生産のアルコアは4.1%安の8.40ドル。9日発表した第2四 半期決算では、利益と売上高が市場予想を上回ったものの、株価は値下 がりした。

フィフス・サード・バンク(シンシナティ)のチーフ市場ストラテ ジスト、ジョン・オーガスティン氏は「相場の上昇をもたらすのは企業 決算だ」とした上で、「きのうのアルコア決算で良いスタートが切れた が、残りの決算シーズンで上向きのサプライズが出るとは見込んでいな い」と続けた。

原題:S&P 500 Has Longest Decline Since May Amid Earnings Concern(抜粋)

--取材協力:Joshua Fineman、Cristin Flanagan.