日本株4日続落、中国景気懸念広がり輸出、金融安い-午後下げ転換

東京株式相場は4営業日続落。中 国で発表された貿易統計で輸出入の伸びが鈍化したことを受け、同国 景気の減速懸念が広がった。欧州債務危機への警戒感も根強く残り、 機械や精密機器、輸送用機器など輸出関連株が安く、海運株も下落。 証券や保険といった金融株も売られた。

TOPIXの終値は前日比5.33ポイント(0.7%)安の758.60、 日経平均株価は同39円15銭(0.4%)安の8857円73銭。

しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンド マネジャーは、世界的に景気悪化懸念とそれを食い止める金融緩和期 待との綱引きになっている、と指摘。中国では6月に貿易の伸びが鈍 ったほか、生産者物価指数(PPI)も低下するなど「経済がデフレ 気味なのが気掛かり。欧州債務危機の影響が中国経済に波及してきた 可能性もある」と、警戒感を示していた。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が9日、景気見通しが必要 性を示す場合は、一段の利下げの選択肢を排除しない考えを示唆した ことなどを好感し、朝方は両指数とも上げて始まったが、徐々に伸び 悩み。上値の重さが嫌気され、持ち高整理の売りが広がった午後にマ イナス転換した。

中国でこの日午前発表された6月の貿易統計によると、輸出は前 年同月比11%増と、5月(15%増)から伸びが鈍った。輸入は同6.3% 増、5月は13%増だった。中国上海総合指数はきょうの取引を0.2% 安で開始した後も、弱含んで推移した。

スペイン債懸念、GLOBEX軟調も

また、9日の欧州債市場では、スペイン10年国債の利回りが中長 期の財政運営が困難になるとされる7%を連日で突破するなど、欧州 情勢をめぐる不透明感も依然としてくすぶっている。同日のユーロ圏 財務相会合では、スペインに財政赤字縮小のための措置強化を求める 一方、景気後退に直面する同国が歳出削減に取り組むため、1年の猶 予を与えたが、市場で明確に評価されるには至らなかった。

また、「シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の米S &P500種株価指数先物がじり安となったことで、10日の米国株続落 への警戒感も働いた」と、しんきんアセットの藤本氏は言う。

東証業種別33指数では証券・商品先物取引、保険、海運、機械、 精密機器、輸送用機器、その他金融、電気機器、鉄鋼、銀行など22 業種が下げた。金融株は午後に一段安の展開。TOPIXが直近安値 を付けた6月4日から高値を付けた7月4日までの33業種の騰落を 見ると、上昇率上位5業種を不動産のほか、保険、証券、その他金融、 銀行が占有、損益確定の対象になりやすい側面があった。

ニコン急落、資源は堅調

精密ではニコンが急落。半導体製造装置業界をめぐり、半導体最 大手の米インテルがオランダの製造装置メーカー、ASMLの株式を 一部取得する材料があった。ASMLは、半導体向け露光装置でニコ ンの競合相手。

一方、石油・石炭製品、鉱業など資源関連業種、パルプ・紙、小 売、医薬品、情報・通信、陸運など11業種が上昇した。資源関連には、 9日のニューヨーク原油先物相場が前週末比1.8%高の1バレル=

85.99ドルと3日ぶりに上昇したことが追い風となった。個別では、 10日付の日本経済新聞朝刊の報道をきっかけに政府の日本再生戦略 での医療・介護市場の拡大期待が広がり、フランスベッドホールディ ングス、ニチイ学館など介護関連銘柄が急伸した。

東証1部の騰落銘柄数は下落が962、上昇は552。売買高は概算で 15億2480万株、売買代金は9304億円。国内新興市場では、ジャスダ ック指数が前日比0.1%高の51.50と4営業日ぶりに小幅反発、東証 マザーズ指数は1.1%安の358.16で終えた。

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