債券先物反落、高値警戒から売り優勢-30年債入札順調で超長期債高い

債券先物相場は反落。長期金利が 約1カ月ぶりに0.8%を割り込んだことなどから高値警戒感が出てお り、売りが優勢だった。もっとも、きょう実施の30年債入札結果が順 調となったことで超長期債は堅調となり、相場全体を下支えした。

トヨタアセットマネジメントの浜崎優チーフストラテジストは、 「先物は証券会社の調整などの影響で重たい展開。一方、超長期債は 堅調。30年債入札では、テール(最低と平均落札価格の差)が縮小し、 応札倍率もそこそこ高く、悪くない結果だった。今どき2%クーポン (表面利率)は貴重で、買い遅れている最終投資家からの需要が強か った」と話した。

東京先物市場で中心限月9月物は、前日比横ばいの144円09銭で 開始。直後から売りが優勢になり、一時は5銭安の144円04銭まで下 げたが、その後は横ばい圏でもみ合い。午後零時45分の30年債入札 結果発表後には144円13銭まで上昇し、直近高値を更新。その後は再 び売りがやや優勢になり、結局は1銭安の144円08銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の324回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.80%で開始。午前10時過 ぎに0.5bp低い0.79%と、前日に続いて9年ぶり低水準に一時並んだ ものの、その後は横ばいの0.795%で推移している。5年物の105回 債利回りも横ばいの0.19%。

20年物の137回債利回りは1bp高い1.63%で始まったものの、 その後は横ばいに戻し、午後3時前後には0.5bp低い1.615%に低下 した。30年物の36回債利回りは0.5bp高い1.86%で始まったが、30 年債入札後には2bp低い1.835%と、6月20日以来の水準まで下げた。

バークレイズ証券の徳勝礼子シニア債券ストラテジストは、30 年債入札に伴い慎重姿勢となっているほか、10年債利回りが0.7%台 で高値警戒感もあると、説明していた。

30年入札、最低価格予想上回る

財務省がこの日実施した30年利付国債(7月発行、36回債)の 入札結果によると、最低落札価格は102円80銭と市場の事前予想を上 回った。小さければ好調とされるテールは10銭となり、前回の14銭 から縮小。投資家の需要の強さを示す応札倍率は4.09倍と、前回の

3.16倍を上回り、昨年1月以来の高水準となった。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、30年債入札に ついて、「生命保険などの需要を背景に好調だった。利回り水準は前回 債並みで妙味が乏しくとも、生保の買いペースが新年度入り後に鈍っ ていたため、ある程度は買わざるを得ないのではないか。外部環境面 で金利上昇リスクが弱まる中では一定の需要が見込める」と分析した。

また、SMBC日興証券金融経済調査部の山田聡部長は、30年債 入札結果について、「事前には入札を懸念する声もあったが、市場予想 を上回り、無難に通過したことを受けて、30年債を中心に買い戻しが 入った」と説明した。

--取材協力 赤間信行 Editors:山中英典、青木勝

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