米国株:3日続落、スペイン債利回り7%超で欧州懸念高まる

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米株式相場は3営業日続落。スペイ ン10年債の利回りが7%台に上昇したことで、欧州債務危機に対する懸 念が高まった。主要株価指数は約1カ月で最長の連続安。

通常取引終了後に決算を発表したアルミニウム生産のアルコアは、 ニューヨーク時間午後4時37分現在の時間外取引で0.2%高。決算では 利益と売上高がアナリストの予想を上回った。石油大手エクソンモービ ルや化学大手デュポンが安い。決済ネットワーク大手のビザとマスター カードは、UBSによる投資判断引き下げを嫌気し売られた。

S&P500種株価指数は前週末比0.2%安の1352.46。過去3日間の 下落率は1.6%となった。3日続落は6月1日以来の長期連続安。ダウ 工業株30種平均は36.18ドル(0.3%)下げて12736.29ドル。米証券取引 所全体の売買高は51億株と、過去3カ月の平均を24%下回った。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの地域最高投資責任者 (CIO)、ジェフ・サベージ氏はスペイン債の利回りについて、「非 常に気掛かりだ」とし、「スペインにとって7%の利回りは、持続可能 な水準ではない。恐ろしいほどの水準だ。米国の最大の貿易相手の一つ (欧州)が厳しい経済情勢にあり、米国企業の業績に影響しないという ことはあり得ない」と続けた。

この日の米国株は世界的な株安の流れを引き継いだ。スペイン10年 債の利回りは、ギリシャやアイルランド、ポルトガルに救済要請を促し た水準に達した。ドイツのショイブレ財務相は、欧州救済基金による銀 行への直接的な資本増強に向けた早急な行動に否定的な考えを示した。 ユーロ圏債務危機が進行するなか、スペインの銀行てこ入れに向けた手 段が限定されることになる。

決算シーズン

米企業の決算シーズンのスタートを控えて様子見姿勢が広がったこ とも、この日の下げにつながった。ブルームバーグがまとめたアナリス ト調査では、4-6月(第2四半期)のS&P500種を構成する企業の 利益は前年同期比で1.8%減少したと予想されている。

ダウ平均の銘柄で最初に決算を発表したアルコアは、通常取引終了 後の時間外取引で0.2%高の8.78ドル。同社発表によると、4-6月期 決算ではリストラ費用などを除いた1株利益が6セント。ブルームバー グがまとめたアナリスト19人の予想平均は5セントだった。売上高は59 億6000万ドルと、前年同期の65億9000万ドルから減少したものの、アナ リスト11人の予想平均である58億1000万ドルは上回った。

INGインベストメント・マネジメントで分散投資責任者を務める ポール・ゼムスキー氏は「市場は企業決算に対して悲観的過ぎる」と指 摘し、「決算の発表が進むにつれ、株価は上昇する可能性がある」と加 えた。

ビザとマスターカードが安い

S&P500種では業種別10指数のうち8指数が下落。特に資源株や 選択的消費株の下げが目立った。景気敏感株で構成するモルガン・スタ ンレー・シクリカル指数は0.8%安。デュポンは2.9%安の47.47ドル。 エクソンは1.4%下げて83.65ドル。

ビザは1.3%安の123.65ドル。マスターカードは2.4%下げて431.27 ドル。UBSのアナリスト、ジョン・ウィリアムズ氏はこの日、両社の 株式の投資判断を「売り」に指定し、従来の「ニュートラル(中立)」 から引き下げた。米経済指標の悪化や世界的な景気減速を理由に挙げて いる。

原題:U.S. Stocks Post Longest Slump in 1 Month as Spanish Yields Soar(抜粋)

--取材協力:Hasan Dudar.