7月9日の米国マーケットサマリー:株が3日続落、欧州懸念強まる

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2316   1.2291
ドル/円             79.58    79.66
ユーロ/円           98.01    97.89


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     12,736.29    -36.18     -.3%
S&P500種         1,352.46     -2.22     -.2%
ナスダック総合指数  2,931.77     -5.56     -.2%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .26%        -.01
米国債10年物     1.51%       -.04
米国債30年物     2.62%       -.04


商品 (中心限月)           終値    前営業日比   変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,589.10  +10.20   +.65%
原油先物   (ドル/バレル)    85.71   +1.26  +1.49%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで反発。一時は 2年ぶり安値を付けたが、戻す展開となった。域内債務危機に歯止 めをかける措置について討議するため、ユーロ圏財務相会合(ユー ログループ)が9日開かれた。

ユーロは対円でも、約1カ月ぶり安値から上昇した。欧州中央 銀行(ECB)のドラギ総裁はこの日、景気見通しが必要性を示す 場合はECBが追加利下げの選択肢を排除しない考えを示唆。これ を受けてユーロが買い戻された。朝方はドルと円の買いが先行して いた。日本の機械受注が大幅に減少したほか、中国のインフレ率が 低水準にとどまったことを受け、景気失速懸念が高まり、安全とさ れる通貨へ資金を逃避させる動きが強まった。

オンライン為替取引オアンダのアナリスト、ディーン・ポップ ルウェル氏(トロント在勤)は、「朝方のユーロ上昇は、その後12 時間で発言が出ることを予想して個人投資家がポジションの一部解 消に動いたために起きた」と指摘。「市場心理は取り立てて変わっ ていない。システミックリスクは依然として存在する」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時3分現在、ユーロは対ドルで前営業 日比0.2%高の1ユーロ=1.2310ドル。一時、1.2251ドルと 2010年7月以来の安値を付ける場面も見られた。円に対しては

0.1%高の1ユーロ=98円02銭。一時は先月5日以来の安値とな る97円43銭まで下げた。円はドルに対してほぼ変わらずの1ド ル=79円63銭。

◎米国株式市場

米株式相場は3営業日続落。スペイン10年債の利回りが7% 台に上昇したことで、欧州債務危機に対する懸念が高まった。主要 株価指数は約1カ月で最長の連続安。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前週末比0.2%安の1352.46。一時は0.6%安となった。 ダウ工業株30種平均は0.3%(36.18ドル)下げて12736.29 ドル。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの地域最高投資責 任者(CIO)、ジェフ・サベージ氏はスペイン債の利回りについ て、「非常に気掛かりだ」とし、「スペインにとって7%の利回り は、持続可能な水準ではない。恐ろしいほどの水準だ。米国の最大 の貿易相手の一つ(欧州)が厳しい経済情勢にあり、米国企業の業 績に影響しないということはあり得ない」と続けた。

◎米国債市場

9日の米国債市場では30年債が上昇。米金融当局が実施する短 期債を売却し期間が長めの証券を同額購入するオペレーションツイス ト(ツイストオペ)で、金融機関の差し出した購入対象証券が平均を 下回ったことが影響した。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)が差し出し た証券は、金融当局が購入した18億400万ドルの2.32倍相当。 昨年10月のツイストオペ開始以来の平均は2.93倍だった。10年 債利回りは約1カ月ぶりの低水準をつけた。減速する雇用の伸びが量 的緩和第3弾につながるとの見方が背景にある。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、スコット・ シャーマン氏(ニューヨーク在勤)は「米当局が積極的に証券を購入 しようとしたのに対し、金融機関から差し出された証券はそれほど多 くはなかった」と述べた。さらに、「市場参加者は米当局が量的緩和 第3弾かそれ以外の追加緩和策を講じる可能性を視野に入れ始めてお り、それが実現する可能性も高まっているとみている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後5時2分、30年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)下げて2.62%。同年債(表面利率3%、償還期限 2042年5月)は28/32上げて107 26/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3営業日ぶりに上昇。中国での金需 要拡大の兆しが買い材料になった。

香港政府の統計によると、中国による香港からの金輸入は5月 に前年同月比6倍増の7万5635.7キログラムとなった。コメルツ 銀行はリポートで、「中国は引き続き世界の金市場で最も需要な役 割を果たしている」との見解を示した。ドルが主要通貨のバスケッ トに対して5週ぶり高値から下落したことも、代替投資先としての 金の買いにつながった。

シティグループの機関投資家顧客グループの商品マーケットア ナリスト、スターリング・スミス氏(シカゴ在勤)は電話インタビ ューで、「中国での現物需要の増加は市場にとって好ましいニュー スだ」と指摘。「ドルがやや軟調なことも金にはプラスだ」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物8月限は前週末比0.6%高の1オンス=1589.10ドルで終了し た。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は3営業日ぶりに上昇。西欧最大の 原油輸出国ノルウェーでのストの影響で、同国の原油・ガス生産す べてが停止する恐れが出ていることが背景。

2週間続いているストが解除されない限り、現地時間の午前零 時に生産が停止される。ノルウェー石油監督局のデータによると、 日量で最大200万バレルの生産に影響が及ぶ可能性がある。原油は 6日に3.2%下落していた。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) のアナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「ノルウェ ー産原油があす市場から消えるかもしれないとの見方が広がってい る」と指摘。「先週金曜日に大きく下落していたため、持ち直して いる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前 週末比1.54ドル(1.82%)高の1バレル=85.99ドルで終了。 年初からは13%値下がりしている。

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