日本株3日続落、米欧中の景気警戒し輸出中心安い-国内統計悪化も

東京株式相場は3営業日続落。米国 の雇用統計が市場予想を下回ったことや、欧州債務問題の根強い不透 明感、中国の景気減速懸念などから自動車や電機、機械など輸出関連 を中心に素材、金融、資源といった景気敏感業種が総じて安い。国内 機械受注の大幅減少なども、投資家心理にマイナスに作用した。

TOPIXの終値は前週末比7.90ポイント(1%)安の763.93、 日経平均株価は同123円87銭(1.4%)安の8896円88銭。東証1部 の売買高は約半年ぶりの低水準。

独アリアンツ傘下の運用会社、RCMジャパンの寺尾和之最高投 資責任者は、米国の雇用情勢をめぐっては減税打ち切りや歳出の強制 削減などが重なる「財政の崖」を年末に控え、「雇用先延ばしに対する 警戒感も折に触れ出てくる」と指摘。中国経済については、インフレ 懸念はしぼんできたが、「景気減速への不安が強く、一段と踏み込んだ 金融・財政刺激策が必要になってきている」との認識を示した。

米労働省が6日に発表した6月の雇用統計によると、非農業部門 雇用者数は前月比8万人増。エコノミストの予想中央値は10万人増だ った。マネックス証券の金山敏之シニア・マーケット・アナリストは、 「事前のADP統計が良かったことを受け、雇用者数は市場予想を上 回るとの期待も高まっていただけに、失望感がある」としていた。

また、同日の欧州債市場では、スペイン10年債相場が急落し、利 回りは一時7.04%と7%を突破。債券市場では7%に達すると、中長 期の財政運営が困難になるとされる。欧州では今週、9日にユーロ圏 財務相会合、10日には欧州連合(EU)財務相理事会が開催予定。R CMジャパンの寺尾氏は、「欧州債務問題が進展するとの期待先行で株 式相場は上げてきただけに、ポジティブな話が出てこなければ、反動 が出る可能性もある」と言う。

中国CPI、国内機械受注

このほか、中国の国家統計局が9日に発表した6月の消費者物価 指数(CPI)は前年同月比2.2%上昇と、2年5カ月ぶりの低い伸 びとなった。同国の金融政策当局は先週、過去1カ月間で2回目とな る利下げを実施したが、インフレ鈍化が示されたことを受けて緩和政 策の余地が広がった。

国内では、取引開始前に内閣府から発表された5月の機械受注(船 舶と電力を除く民需)が前月比14.8%減と、ブルームバーグによる事 前調査の予測中央値2.6%減を大きく下回った。また、内閣府が午後 2時に発表した6月の景気ウオッチャー調査では、景気の現状判断D Iが43.8、先行き判断DIが45.7とともに前月の47.2、48.1から悪 化している。

午後の東京外国為替市場では、ドル・円が1ドル=79円台後半、 1ユーロ=97円台後半で取引される時間帯が長く、前週末の東京株式 市場終了時の対ドル79円90銭近辺、対ユーロ98円90銭付近に比べ 円高方向で推移した。アジア株式市場では、香港ハンセンや中国上海 総合、韓国総合指数などが軒並み1%以上下げる軟調な値動きで、日 本株の市場参加者の心理にもマイナスの影響を及ぼし、TOPIX、 日経平均とも午後に一段安となった。

世界的な景気不安や円高が重なり、東証1部売買代金上位ではト ヨタ自動車やホンダ、キヤノン、ファナックが下げ、4-6月期の半 導体製造装置などの受注が低調だった東京エレクトロン、野村証券が 投資判断を「中立」に下げたコマツは大幅安。輸出関連株の弱さが顕 著だった。欧州問題の根深さが警戒される格好で、三菱UFJフィナ ンシャル・グループ、野村ホールディングスなど金融株も安い。

ディフェンシブは堅調

また、国際石油開発帝石など鉱業株、JXホールディングスなど 石油・石炭製品株も下落。景気減速による燃料需要の落ち込みが懸念 され、6日のニューヨーク原油先物が前日比3.2%安の1バレル=

84.45ドルと続落した影響を受けた。個別では、今期業績予想を減額 修正したファーストリテイリングが下げ、野村証券が判断を「買い」 から「中立」に下げた川崎重工業、第1四半期が営業赤字に転落した ダイエーは急落した。

東証1部33業種では、景気敏感業種を中心に24業種が下落。半 面、医薬品や陸運、電気・ガス、情報・通信など9業種が高い。全般 的に景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ業種が堅調だった。 騰落銘柄数は下落が1016、上昇は535。売買高は概算で12億8339万 株、売買代金は8049億円。売買高は1月5日以来の低水準。国内新興 市場では、ジャスダック指数が前週末比0.2%安の51.43と小幅に3 日続落、東証マザーズ指数は変わらずの362.07。

-- Editor:Shintaro Inkyo

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