7月5日の米国マーケットサマリー:株が反落、ECBに失望

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2390   1.2527
ドル/円             79.88    79.88
ユーロ/円           98.97   100.07


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     12,896.67    -47.15     -.4%
S&P500種         1,367.58     -6.44     -.5%
ナスダック総合指数  2,976.12     +.04      +.0%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .29%        -.02
米国債10年物     1.60%       -.03
米国債30年物     2.72%       -.03


商品 (中心限月)            終値     前営業日比 変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,609.40   -12.40  -.76%
原油先物   (ドル/バレル)    86.91     -.75  -.86%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し約1カ月 ぶりの安値に下落。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、記者 会見でユーロ圏の景気下振れリスクを指摘したことを受けた。EC Bはこの日、政策金利を過去最低に引き下げた。

ユーロは主要16通貨中、スイス・フランとデンマーク・クロ ーネを除く全てに対して値下がり。オーストラリア・ドルに対して は1999年以来の安値を付けた。ECBは主要政策金利を0.75% に引き下げるとともに、下限金利である中銀預金金利をゼロに下げ た。ドル指数は約8カ月で最大の上げ。米失業保険申請件数に反応 した。

ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場ア ナリスト、ラビ・バラドワジ氏は「きょうの利下げは、ユーロ圏の 主要な問題を解決できる類いの動きではないかもしれない」と分析。 「市場はそれを十分認識しており、ユーロ売りは理にかなった動き といえそうだ」と説明した。

ニューヨーク時間午後2時22分現在、ユーロは対ドルで前日 比1.1%安の1ユーロ=1.2389ドル。一時1.2364ドルと、6 月1日以来の安値を付けた。対円では1.1%下げて1ユーロ=99 円01銭。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=79円91銭。

◎米国株式市場

5日の米国株は反落。S&P500種株価指数は4営業日ぶりに 下落した。欧州による債務危機への取り組みが不十分との見方が広 がったほか、6日発表の米雇用統計を控えて投資家が様子見してい ることも影響した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は0.5%下げて1367.58。ダウ工業株30種平均は

47.15ドル(0.4%)下げて12896.67ドルだった。前日は米独 立記念日の祝日で休場だった。

UBSウェルス・マネジメント・アメリカスのチーフ投資スト ラテジスト、マイク・ライアン氏は「欧州中央銀行(ECB)の対 応には若干失望した」と述べ、「また6日の雇用統計の発表を控え て、投資家は大きく賭けに出る気にならない」と続けた。

ECBは5日に政策金利を過去最低に引き下げた。ドラギ総裁 は政策決定後の記者会見で、「需要が弱い時」には金融政策からの 経済への効果伝達が「控え目」となることは明白だと述べた。

◎米国債市場

米国債相場は反発。欧州中央銀行(ECB)が政策金利を過去 最低に引き下げた後、ドラギ総裁は経済には依然としてリスクが残 ると指摘した。これを受けて資金の逃避先としての米国債の投資妙 味が強まった。

相場は長期債を中心に上昇した。中国人民銀行とイングランド 銀行(英中央銀行)はECBに先立ち、景気への刺激策を打ち出し、 全ての発表が45分間に集中した。6日発表予定の米雇用統計では、 非農業部門雇用者数の増加幅が3カ月連続で10万人を割り込むと 予想されている。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債ト レーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「ドラ ギ総裁の発言で相場が反発した。誰もが認識していることを強調し たにすぎないが、非常に弱気な内容だった」と指摘。「域内経済の 見通しに対して依然として下振れリスクがあるとの発言だ。新しい 情報ではなかったが、相場が反発するきっかけとなった」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後2時45分現在、10年債利回りは前営業日比4ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下の1.59%。先月1日には過 去最低の1.44%まで下げた。

30年債利回りは3bp低下の2.71%。前日は米独立記念日の 祝日で休場となり、5日に取引が再開した。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。1週間ぶりの大幅安となった。 米金融当局が追加刺激措置の実施を見送るとの見方が広がったほか、 ドルの持ち直しで代替投資先としての金の需要が減退した。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセ ッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名 簿に基づく集計調査によると、6月の米民間部門の雇用者数は市場 予想を上回る伸びを示した。欧州中央銀行(ECB)が政策金利を 過去最低に引き下げる決定をした後、ユーロは対ドルで4週間ぶり の安値に下げた。

TDセキュリティーズの商品戦略責任者バート・メレク氏(ト ロント在勤)は電話インタビューで、「米政策当局にとって、バラ ンスシートを拡大する動機は今のところ後退した」と指摘。「ドル の上昇も金相場の下げにつながっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物8月限は前営業日比0.8%安の1オンス=1609.40ドルで終了。 中心限月としては6月28日以来の大幅下落となった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は下落。欧州中央銀行(ECB)が 政策金利を過去最低に引き下げた後、ドラギECB総裁が経済に対 するリスクが残っているとの認識を示した。これを受けてドルが対 ユーロで上昇したため、売りが出た。

ドルは対ユーロで1カ月ぶりの高値をつけた。ドラギ総裁は 「ユーロ圏経済の見通しに対する下振れリスクが一部顕在化した」 と述べた。米エネルギー省の統計で原油在庫が先週は427万バレル 減少の3億8290万バレルと、昨年12月以来の大幅なマイナスと なったことが示されると、原油は上昇する場面もあった。

エンコンパス・ファンドの共同ポートフォリオマネジャー、マ ーシャル・ベロル氏(サンフランシスコ在勤)は「ドルが唯一の資 金投資先となっているかのようだ」と指摘。「ECBは景気てこ入 れを試みているが、状況を好転させられるかどうかについて疑念は 強い。ドルは堅調で、その他の相場はほぼすべて軟調だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前 営業日比44セント(0.50%)安の1バレル=87.22ドルで終了。 年初からは12%値下がりしている。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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