欧州株下落、ECB総裁が下振れに言及-伊・スペイン銀安い

5日の欧州株式相場は下落。欧州中 央銀行(ECB)のドラギ総裁が景気の下振れリスクは残っていると発 言し、利下げ効果を打ち消した。この日は中国人民銀行(中銀)も利下 げを発表。イングランド銀行(英中銀)は量的緩和の再開に踏み切っ た。

スペインとイタリアの銀行株が安い。ECBからは景気を支えるた めの新たな非伝統的措置の発表がなく、両国の国債利回りが上昇したた めだ。一方でドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)は 高い。同社はポルシェの自動車部門の未保有株50.1%を取得することで 独税務当局と合意した。エアバスの航空機向け部品生産を手掛ける英 GKNは13%の値上がり。スウェーデンのボルボの航空エンジン部門を 買収することで合意した。

ストックス欧州600指数は前日比0.2%安の256.93で終了。この日は 上下それぞれ、前日比で一時0.8%振れた。このままなら週間ベースで 5週連続高となり、1月以来最長の上げとなる。各国・地域の中銀が金 融政策を緩和するとの観測で、6月4日に付けた年初来安値から は9.9%戻している。

バークレイズ・キャピタルの株式ストラテジスト、エドムンド・シ ング氏(ロンドン在勤)は「この日の発表は広く期待されていた」と述 べ、「中銀行動への高まる期待を市場は過去数日間に織り込んでいたと 言えるだろう」と語った。

ECBはフランクフルトでこの日開いた政策委員会で、主要政策金 利を1%から0.75%に引き下げるとともに、下限金利である中銀預金金 利を0.25%からゼロに下げた。決定後の記者会見で、ドラギ総裁は「ユ ーロ圏経済の見通しに対する下振れリスクが一部顕在化した」と述べ た。中国は1カ月で2回目の利下げを発表。英中銀は資産買い取り枠 を500億ポンド拡大した。

この日の西欧市場では、18カ国中14カ国で主要株価指数が下落し た。

原題:European Stocks Fall as Draghi Sees Economic Risks; Banks Slide(抜粋)