中国が利下げ:1カ月で2回目、銀行の裁量幅も拡大

中国は5日、ここ1カ月で2回目の 利下げに踏み切った。銀行がローン金利を基準金利に比べ低く設定でき る裁量幅も拡大した。成長減速に対応するため景気刺激を加速させた。

中国人民銀行(中央銀行)がウェブサイトに掲載した声明による と、1年物貸出基準金利は0.31ポイント引き下げられる。1年物預金金 利は0.25ポイント引き下げ。利下げ後の新金利は6日から有効。

このほか、市中銀行が融資を提供する場合の金利の裁量幅を拡大。 基準金利に対する割引率を20%から30%とした。

中国では輸出が欧州債務危機の悪影響を受けているほか、国内の不 動産規制で住宅市場が抑制されている。そうした中で、来週発表される 4-6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)は、6四半期連続で伸 びが鈍化した可能性がある。こうしたことから、当局は成長押し上げに 向け一段と積極的な措置を講じている。この日は、欧州中央銀行(EC B)およびイングランド銀行(英中央銀行)も刺激策を強化した。

キャピタル・エコノミクスのアジア担当エコノミスト、マーク・ウ ィリアムズ氏(ロンドン在勤)は「一段の利下げが大方見込まれていた が、これだけ早くに2回目の利下げがあると予想していた人はほとんど いない」と指摘。この日利下げに動いた理由の一つとして考えられるの は、「政策当局者が第2四半期のGDPデータを正式発表前に入手した ところ、経済が当初の予想よりも弱いことが示唆されたためではない か」と述べた。

英中銀とECB

この日欧州では、イングランド銀が資産買い取りプログラムの規模 を3750億ポンド(約46兆5200億円)と、従来から500億ポンド拡大する ことを決定。量的緩和を再開した。その45分後には、ECBが政策金利 を0.25ポイント引き下げ0.75%としたほか、下限政策金利である中銀預 金金利を0%と、0.25%から引き下げた。

ウィリアムズ氏は今回の人民銀の措置で考えられる別の理由とし て、当局は「ECBと協調行動を取ることで、単独で動く場合よりも大 きな政策効果」を期待した可能性があると説明した。

人民銀は政府が不動産市場に対する規制を緩和してはいないことを 示唆した。政策金利に関する声明で人民銀は、「投機や投資を目的とし た不動産購入の抑制を続けるため、全ての金融機関は区別された住宅融 資方針を引き続き厳格に実施しなければならない」と説明した。

この日の利下げで、貸出基準金利は6%、預金金利は3%となる。

今年1-3月(第1四半期)の中国のGDPは前年同期比8.1%増 と約3年ぶりの低い伸びだった。第2四半期のGDPについては、バン ク・オブ・アメリカ(BOA)が約7.5%増、クレディ・アグリコル CIBは7%増にまで伸びが鈍化すると見込んでいる。

原題:China Cuts Rates a Second Time in Month to Support Growth (2)(抜粋)

--取材協力:Kevin Hamlin、Scarlet Fu.