バークレイズの単体格付け見通しネガティブに-ムーディーズ

英銀バークレイズの信用格付けに黄 信号がともった。ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)をめぐる不祥 事を受けて最高幹部らが辞任した上に、談合の疑いについてさらに調査 や捜査が行われる可能性がある。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは5日、バー クレイズのスタンドアローン(単体)財務力格付けの見通しを、「安定 的」から「ネガティブ」に引き下げたと発表。同日に格付け会社スタン ダード・アンド・プアーズ(S&P)も追随し、長期格付けの見通しを ネガティブとした。両社はバークレイズの事業モデルに対する政治的圧 力と、ロバート・ダイアモンド氏の最高経営責任者(CEO)辞任を理 由に挙げた。

S&Pは「これまでは、バークレイズの強力で安定した経営陣と明 確な戦略が格付け評価を支えていた」とし、「投資銀行事業の成長と比 較的安定した業績にはダイアモンド氏が密接に関係していた」と付け加 えた。

ムーディーズは「政治的圧力はバークレイズに対し、投資銀行業務 から距離を置く方向への事業モデル変更を迫ると考えられる」と分析。 「長期的にはプラスの影響となる可能性もあるものの、そのような方向 転換を取り巻く不透明性は短期的に信用格付けにマイナスだ」と説明し た。

バークレイズはLIBORの操作を図ったことで当局から2億9000 万ポンド(約360億円)の制裁金を科され、ダイアモンド氏のほかジェ リー・デルミシエ最高執行責任者(COO)が辞任。マ ーカス・エイ ジアス会長も後任CEOが決定した後に退任する。

ムーディーズは「バークレイズが安定的な経営組織を再建すれば、 単体格付けは安定し得る」としている。

原題:Barclays Credit Ratings Threatened as Lawmakers Vote on Inquiry(抜粋)