中国版ベージュブック:公式統計は後れを取っている公算

中国の公式統計は、国内経済の4- 6月(第2四半期)の回復を示す民間のデータに後れを取っている可能 性があることが、米連邦準備制度理事会(FRB)の地区連銀経済報告 書「ベージュブック」をモデルとした新たな民間調査で明らかになっ た。

この「チャイナ・ベージュブック」は企業経営者やバンカー約2000 人の聴き取り調査を基にまとめられた。同調査では、小売売上高と製造 業活動で力強さが増したことが示されたほか、不動産販売が増加した一 方、単純労働者不足が解消されなかったことが明らかになった。同調査 はニューヨークのCBBインターナショナルが実施し、ブルームバー グ・ニュースが電子メールで結果の概要を受け取った。

今後半年の売り上げについては、小売企業5社のうち4社の割合で 増加を見込んでおり、1-3月(第1四半期)から増加した。これは政 府発表の5月の小売売上高とは対照的な内容。バンカーは融資が受けや すくなるとみており、企業の46%は融資を受ける計画で、これは「信用 需要の極めて安定的な増加を示唆している」と報告書は指摘している。

CBBのレランド・ミラー社長と調査・世論調査担当ディレクタ ー、クレイグ・チャーニー氏はブルームバーグに宛てた文書で、「調査 結果は現在の『悲観論』から著しくかけ離れている」と指摘。公式統計 は恐らくCBBのデータよりも1カ月から3カ月遅れており、「夏の中 盤から後半」に景気回復が反映されだろうとの見方を示した。

「顕著な伸び」

欧州債務危機が中国の輸出の妨げとなっているものの、08年以来の 深刻な景気減速から脱却を目指す当局の対策が成長を促している可能性 を同調査は示唆している。当局が投資プロジェクトの承認手続きを迅速 に進める一方、中国人民銀行(中央銀行)は先月、この3年余りで初の 利下げに踏み切り、昨年11月以降に銀行の預金準備率を3度引き下げ た。

ミラー社長は質問に対し電子メールで、「中国経済は現在、全般的 に緩やかに力強さを増しつつある」とし、信用は「極めて緩和的だ」と 回答した。「4-6月期の個人消費や不動産は前期比で顕著な伸びを示 し、農業や鉱業も改善が示されている」と説明している。

同調査は、企業幹部1783人へのインタビューや上級幹部138人との 直接面談、銀行の資融担当者や支店長160人との電話インタビューに基 づくもので、5月14日-6月8日に実施された。調査手法はFRBのベ ージュブックに準じているが、FRBは中国の調査に参加していない。

原題:China Beige Book Shows Pickup Unseen in Official Data: Economy(抜粋)