インサイダー問題で全日空など16銘柄の新たな調査求める

民主党は企業の公募増資に絡んだイ ンサイダー情報漏えい問題で、これまでに摘発された4銘柄に加え、全 日本空輸をはじめ16銘柄の取引を新たに調査するべきだとの考えを示し た。同党の大久保勉政調副会長がブルームバーグ・ニュースの取材に答 えた。

民主党は5日、インサイダー取引規制の強化を検討する作業部会を 開催した。東京証券取引所はこの場で2009年1月以降の増資発表企業の うち、公表前の売買増加率の最も大きかった20銘柄を提示した。このう ち証券取引等監視委員会が摘発したインサイダー取引事案は、国際石油 開発帝石など4銘柄にとどまっている。

金融当局が今年3月以降に公表した4事案では、引き受け主幹事を 務めた野村証券、JPモルガン証券、大和証券の社員からの情報漏えい が表面化した。野村はこれまでに国際帝石、みずほフィナンシャルグル ープ、東京電力に関する情報漏れを認めて外部弁護士による調査を実 施。大和も社内調査に入ると表明するなど問題が広がっている。

大久保氏は5日の会議の後、「この20銘柄は明らかに公表前に相場 が動いているからおかしい」と指摘。残りの銘柄についても「精査すべ きだ」と述べた。東証に増資公表直前に売りが目立った投資家のトッ プ10を新たにリストアップするよう要請したことも明らかにした。

自浄を期待

野村ホールディングスの渡部賢一最高経営責任者(CEO)は6 月29日夕に会見を開き、外部調査の結果を受け自身の報酬50%6カ月間 カットを中心とする社内処分や一部営業自粛を発表した。また、3銘柄 以外でインサイダー情報漏れがあったかどうかについて、外部弁護士ら による調査は継続しない方針を示した。

松下忠洋金融担当相は7月3日、大手証券12社に法人関係情報の管 理体制の点検を指示した。大久保氏は、これら自主点検も踏まえ「まず 証券会社自らが問題点を指摘し、自分の力で変えていく自浄能力を期待 したい」と述べた。

東証は民主党に提示した公募増資を実施した企業のリストについ て、「09年1月1日以降に公募増資が公表された東証1部上場銘柄のう ち公表日の売買高と公表日の前1カ月間の平均売買高を比較した売買高 増加率上位20銘柄」と説明している。

(東証が5日までにリストアップした20銘柄は以下の通り)

全日本空輸、日医工、NEC、東京電力、池田泉州ホールディング ス、エルピーダメモリ、マネックスグループ、国際帝石、相鉄ホールデ ィングス、日本板硝子、日本郵船、りそなホールディングス、新生銀 行、日立製作所、東武鉄道、JVCケンウッド、NTN、東邦銀行、み ずほFG、三井住友FG。

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