独仏和解の精神は今どこに-欧州危機への対応は「メロドラマ」

第2次世界大戦からの復興を進めて いた当時の西ドイツのアデナウアー首相は、ソ連を封じ込め平和を確実 にするためかつての敵フランスとの団結が何より重要だと語った。

フランスの政治家と後の欧州連合(EU)に発展する基礎を築く作 業を進めた同首相は1950年、「われわれの時代の危機に対し欧州は目を つぶることはできない」と述べた。

正式な独仏和解の50周年を祝うため来週顔を合わせるメルケル独首 相とオランド仏大統領は、こうした言葉を心に留めるよう促されてい る。英エディンバラ大学のドルー・スコット教授によれば、60年余りで 最大の欧州経済危機の解決に向け取り組んでいる両首脳はまだテストに 合格していない。

両首脳の前任者らは1400万人のドイツ難民や爆撃で破壊された無数 の都市、ソ連の脅威に直面したが、メルケル首相とオランド大統領が対 応しているのは北米に次ぐ世界で2番目に豊かな地域となった欧州だ。 現職の首脳が通貨ユーロの存続を保証するために必要な措置を講じるこ とができない状況は、大戦後とはあまりにも対照的だ。

スコット教授は「大戦後の断固たる行動は今は望むべくもない。言 い逃れや不確実さ、先送りは全て、今回の危機の特徴だ。経済をめぐる 苦難のメロドラマになってしまっている」と指摘する。

欧州国際政治経済研究所(ECIPE)のフレドリク・エリクソン 所長は、「今回のような危機では卓越した指導者が必要だが、危機から 抜け出すため欧州全体を見据えた人物は世界でも数多くはいないだろ う」と話している。

原題:Merkel Meeting Hollande Evokes Adenauer Ghost Castigating Losers(抜粋)

--取材協力:Tony Czuczka.