三菱マテ:社債による調達比率引き上げへ、来期350億円規模の起債も

三菱マテリアルは社債発行による資 金調達の比率を高める方針だ。調達手段の分散を進めるためで、今期 (2013年3月期)に続き来期も350億円規模の普通社債(SB)の発行 を検討する。財務室資金グループの板垣秀康・グループ長が3日、ブル ームバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。

板垣グループ長は「資金調達手段の分散という観点で社債とローン を配分していく」と説明。その上で「現在の有利子負債に占める社債の 比率は必ずしも高くはない」として、社債発行を増やす意向を示した。

12年3月末の有利子負債残高7089億円のうち社債とコマーシャル・ ペーパー(CP)を合わせた比率は17%。一方、素材業界で三菱マテと ほぼ同じ「BBB」の格付けを持つ古河電気工業は20%、三井金属 は30%となっている。

低金利が続くなど社債の発行条件は良く、金融機関からの借り入れ コストと社債発行コストは現状では同程度という。社債発行による長期 資金の調達は、CPなどの0.1%台の短期調達と比べ割高にみえるが、 中長期的に金利が上昇した場合は、借り入れコストの負担軽減につなが る。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の下松慈明シニア・クレジッ トアナリストは「三菱マテリアルの負債残高は大きく、改善余地は大き い。支払い利息のコストを抑えるためにも発行条件の良い中で長めの調 達資金を手当てすることが狙いだろう」との見方を示した。

来期は800億円程度の借入金の返済期限を迎える。社債の償還予定 はないが、板垣グループ長は借入金返済の一部に「可能であれば社債の 発行を考えたい」として、市場環境に応じて300億-350億円程度の調達 を検討するという。

14年3月末の有利子負債残高は7000億円とする計画で来期に350億 円の社債を発行した場合、同期末の社債による調達比率は21%に上昇す る見通し。

三菱マテは今年5月に350億円の社債を発行した。当初は200億円程 度を想定していたが「思った以上に需要があり、条件も非常にリーズナ ブルだった」として増額した。調達資金は、今期に償還を迎える400億 円の社債の借り換えに充てる。

発行額200億円の3年債の表面利率は0.57%と来年2月に償還を迎 える同年債の利率1.25%と比べて大きく改善した。総額150億円の5年 債の利率も0.79%と15年2月に償還を迎える同年債の利率1.61%を下回 った。