バークレイズ去ったダイアモンド氏-ファンドからはお呼びか

英銀バークレイズがロンドン銀行間 取引金利(LIBOR)の操作を図った問題で同行の最高経営責任者 (CEO)を辞任したロバート・ダイアモンド氏は、銀行業界での失地 回復が難しい場合でも、他の業界からお声がかかる可能性がある。投資 ファンドの業界だ。

ダイアモンド氏(60)がプライベートエクイティ(PE、未公開 株)投資会社やヘッジファンドで新たなキャリアを築くのは簡単だと、 米英の幹部人材あっせん会社はみている。米ファニーメイ(連邦住宅抵 当金庫)のCEOだったダニエル・マッド氏など、金融機関を追われた トップがファンド業界へ移った前例は幾つもある。一方、上場する大手 銀行のトップに返り咲く可能性は低いだろうとあっせん会社は予想し た。

ニューヨークで人材あっせん会社クックを経営するパット・クック 氏は「PE投資会社はダイアモンド氏に飛びつくだろう。銀行のように 規制された業界ではないし、ダイアモンド氏にはたっぷりの自己資金の ほか、投資会社が金融機関を買って経営するのに役立つ経験がある」と 説明した。一方で、「株式公開企業は3メートルの棒の先ででも同氏に 触れようとはしないだろう」と述べた。

バークレイズはLIBORおよびユーロ版のEURIBOR操作問 題で米英の当局に2億9000万ポンド(約360億円)相当の制裁金を支払 うことになった。2007年以来、損失や不始末で世界の大手金融機関を追 われたトップは20人を超えている。

ダイアモンド氏に銀行業界でのチャンスはあまりなさそうだが、他 の金融機関が同氏の人脈や資質を生かそうとする妨げにはならないだろ うと人材あっせん会社は指摘する。

CEOや取締役のあっせんを手掛けるコブレンツ・グループ(米ジ ョージア州アトランタ)の創業パートナー、ジョエル・コブレンツ氏 は、ダイアモンド氏の「技能と経験はPE投資会社や他の非公開企業で 大いに珍重されるだろう」と話している。

バンカーとしての剛腕で知られるダイアモンド氏は、破綻した米リ ーマン・ブラザーズ・ホールディングスの北米事業買収でも手腕を発揮 した。

クレディ・スイス・ファースト・ボストン(当時)で東京やニュー ヨークに勤務しモルガン・スタンレーも経て英バークレイズに加わった ダイアモンド氏だが、出身地であり「同氏のスキルが高く評価されそう な」米国に新天地を求める公算が大きいと、ロンドンの人材あっせん会 社ケネディ・グループのジェーソン・ケネディCEOは予想。「拾う神 があるだろう」と述べた。

原題:Besieged Banker Diamond Would Be Catch for Fund, Recruiters Say(抜粋)