米中西部の干ばつ、世界の穀物供給脅かす-食料不足懸念

米アイオワ州で雨が降らない。懸念 が広がり始めるのは州都デモインだけではない。エチオピアのアディス アベバや北京など世界各地の穀物実需業者が米国産トウモロコシの作況 の影響を受ける。穀物不足が暴動の発生につながる時代に世界の穀物供 給国としての米国の作況は重要な意味を持つ。

今年は懸念が高まる理由がある。米農務省の先週の発表によると、 米国のトウモロコシ在庫は3-6月に48%減少し1996年以降で最大の落 ち込みを示した。これは中西部が干ばつに見舞われる前の統計だ。ブル ームバーグ・ビジネスウィーク誌7月9日号が報じている。

シカゴでは先月、気温がカ氏100度(セ氏約37.8度)まで上昇。6 月としては1988年以来のことだった。この年には干ばつの影響による穀 物の被害額が780億ドル(現在のレートで約6兆2000億円)に上った。 作況は「優(Excellent)」と「良(good)」 を合わせた割合が今月1 日時点で48%と、前年同期の69%を下回っている。トウモロコシ先物相 場は6月15日以降33%上昇し1ブッシェル当たり6.75ドル。降雨はほと んど見込めないと予想される中、農業経営者たちはどの程度穀物を確保 できるか気をもむばかりだ。

今年の乾燥天候は、穀物が最も影響を受けやすい生育段階に入るに したがってひどくなっている。干ばつを専門とする米気象庁(NWS) の気象予報士、マシュー・ローゼンクランス氏は、7月半ばまでに十分 な降雨がなければ米国の農家は悲惨な状況に陥る可能性があると指摘す る。

食料価格はここ数カ月間、下落している。ただ、2010年には干ばつ の影響でロシアの小麦生産が減少し北米や中東の消費者物価が高騰。暴 動が発生し「アラブの春」につながっていった。07-09年にも世界各地 で60件以上の食料不足を起因とする暴動が発生。特に家計所得の70%を 食費が占める貧困国で原材料価格の急騰が家計に打撃を与えた。

原題:Drought in U.S. Poses Global Hunger Threat as Iowa Crops Wither(抜粋)

--取材協力:Daniel Enoch.