バークレイズCEO辞任で露呈、LIBORは銀行の言いなり

英銀バークレイズのロバート・ダイ アモンド最高経営責任者(CEO)がロンドン銀行間取引金利 (LIBOR)の不正操作問題で引責辞任したことは、銀行の借り入れ コストに関する市場の認識と世界の証券市場のベンチマークとされる LIBORとのずれを鮮明にした。

バークレイズは1月時点で3カ月物の借り入れコストは平均で他行 を上回る水準で申告していた。ブルームバーグの集計データによると、 クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を使ったバークレイズの 債務保証コストは33%上昇したものの、同行の現在の借り入れコストは 他行を下回るとしている。

銀行が日々申告するレートと各行の信用力を測る他の基準のずれ は、欧米の規制当局が短期金利の市場操作で制裁金を科し始めている理 由を物語っている。英国銀行協会(BBA)は各行が提示した LIBORのレートを公表しているが、各行がそれぞれレートを設定す る際に使うプロセスは不透明で実際の取引に基づいていない。

INGグループのシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジ アンサンティ氏は「バークレイズが認めたことで、LIBORは信頼で きる指標ではない証拠をつかんだ」と指摘した。

銀行による日々の借り入れコスト試算の申告に基づいて決まる LIBORは、世界の金融システムに深く組み込まれているため、信用 できる代替のベンチマークの開発は遅れている。ブラインダー元米連邦 準備制度理事会(FRB)副議長は3日のブルームバーグテレビジョン のインタビューで、LIBOR不正操作をめぐる調査を契機に「本物の 市場」が実現する可能性はあると述べ、現行のレート設定方法は「時代 遅れだ」と語った。世界の規制当局はLIBORの不正操作を共謀した として金融機関12社以上を調査している。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、バークレイズで LIBORなどの申告を日々監督していた従業員は、自行や他行のトレ ーダに便宜を図っていた。BBAはバークレイズなどの銀行が金融危機 時にLIBORの申告で故意に低いレートを申告して借り入れが苦しい と受け止められるのを避けていたのに気付いていたという。

原題:Diamond’s Departure Reveals Libor Only What Each Bank Says It Is(抜粋)

--取材協力:Liam Vaughan、Jesse Westbrook、Katie Linsell、Alastair Marsh、John Glover.

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