日本株は続伸、海外政策期待や商品市況高で資源買い-午後伸び悩む

東京株式相場は続伸。米国の製造業 受注額の堅調が安心感を誘ったほか、欧米、中国の金融緩和期待など を背景に前日の国際商品市況が上昇したことを好感し、鉱業や商社と いった資源関連株が買われた。

TOPIXの終値は前日比1.59ポイント(0.2%)高の778.70、 日経平均株価は37円58銭(0.4%)高の9104円17銭。TOPIX、 日経平均とも朝方に6月以降の日中高値を2日ぶりに更新する場面も あったが、きょうの米国市場が独立記念日で休場、対ユーロを中心に 円がやや強含んだ影響が出て、午後は伸び悩んだ。

ちばぎんアセットマネジメントの斉藤秀一運用部長は、「欧州発で マーケットの波乱が起きれば、何らかの対策が出てくるのではとの期 待がある」と指摘。日本株も下値を切り上げており、「ショート(売り 持ち)を仕掛けにくくなっている」とし、ショートカバー中心に戻り を試す展開が続けば、日経平均は7月中に9400円程度まで回復すると の見方を示した。

米商務省が3日に発表した5月の製造業受注額は前月比0.7%増 え、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(0.1%増) を上回った。前日には、米供給管理協会(ISM)の景況指数で製造 業の縮小が示されたが、景気回復が失速しているとの懸念は弱まり、 同日の米国株は上昇。きょうの日本株はその流れを受け継いだ。

あすECB理事会

また、ブルームバーグがエコノミスト62人を対象にした調査では、 欧州中央銀行(ECB)は5日の理事会で政策金利を0.25ポイント引 き下げ、0.75%に設定すると予想されている。また中国証券報は、中 国が市中銀行の預金準備率を引き下げる機は熟している、と報じた。

国際通貨基金(IMF)は、米国の2012年成長率見通しを従来の

2.1%から2%、13年は2.4%から約2.25%へ下方修正した。ラガル ド専務理事は会見で、状況が悪化した場合、米連邦公開市場委員会(F OMC)によるさらなる緩和が必要になるかもしれない、と発言。仏 銀BNPパリバでは、今週末6日発表の米雇用統計の結果次第で、追 加緩和策決定の可能性があるとしている。

「マーケットは、景気を悪くさせないという世界の政策当局の意 図を感じ取っている」と話すのは、SMBC日興証券株式調査部の西 広市部長だ。

終日強かったのは鉱業、商社を含む卸売の資源関連株で、東証1 部33業種の上昇率1、2位を占有。世界的な金融緩和期待や対イラン 制裁で供給が減少するとの見方から、きのうのニューヨーク原油先物 は4.7%高の1バレル=87.66ドルと反発、1カ月超ぶりの高値となっ た。銅先物も7週間ぶりの高値、ロンドン金属取引所のアルミ相場は 昨年11月以来の大幅高だった。収益への好影響が見込まれ、卸売はT OPIXの上昇寄与度で1位。

短期過熱感で伸び悩み、半値戻し接近

もっとも相場全般は、朝方の買い一巡後に伸び悩み、午後は日経 平均が値幅20円強でこう着。休場明けの米国株動向を見極めたいとの 姿勢に加え、日本株自体の上昇ピッチの速さにも警戒感があった。

東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオ(25日平 均)は3日に127%まで上昇し、過熱気味とされる120%以上に位置す る。また、日経平均の25日移動平均線からの上方かい離率も、きょう は一時過熱水準を示す5%を超えた。

チャート分析上も、日経平均は3月高値から6月安値までの下げ 幅の半値戻し水準である9247円に接近しつつあり、丸三証券の牛尾貴 投資情報部長は「いったんはいい水準まで戻った」と指摘。短期的な テクニカル過熱感から、今後は一本調子で上値を追うような状況は考 えづらい、とした。

ちばぎんアセットの斉藤氏も、「欧州債務危機をめぐる根本的な問 題は解決しておらず、不安が払しょくされたわけではない。今週は週 末に米雇用統計も控え、上値をトライするとは思っていない」と言う。

東証1部の売買高は概算で15億468万株と前日比で12%減少、 売買代金は9101億円で3日連続の1兆円割れ。値上がり銘柄数は836、 値下がりは668。33業種では鉱業、卸売のほか、空運、水産・農林、 情報・通信、繊維製品、機械、ゴム製品など19業種が上昇。鉄鋼、食 料品、保険、証券・商品先物取引、海運など14業種が安い。国内新興 市場では、ジャスダック指数が0.04%高の52.06と小幅に3日続伸、 東証マザーズ指数は0.2%安の361.20と続落。

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