三菱マテ:邦銀から人民元建て融資、規制緩和で活用

三菱マテリアルは中国工場で使う人 民元建て資金を日本の銀行から借り入れる。人民元資本に関する規制緩 和により海外から人民元を中国国内に持ち込みやすくなったためで、地 場銀行からの融資より金利が低いほか、為替リスクを回避できる。こう した調達手法は中国事業を拡大する日本企業の間で広まりつつある。

同社の板垣秀康資金グループ長によると、来年1月に立ち上げる中 国広東省の環境対応車向け焼結部品加工工場で必要な決済など運転資金 として5-6億円相当額を調達する計画だ。日本国内で邦銀から人民元 で直接融資を受け、これを中国の工場に送金する。具体的にどの邦銀か ら融資を受けるかについては言及を避けた。

中国当局は2010年秋に国外からの融資や出資など人民元資本取引に 関する規制を大幅に緩和。こうした中、邦銀は香港などのオフショア市 場で調達した人民元を融資に回す。親会社が借り入れ子会社に送金する この調達手法は親子ローンと呼ばれ、今年1月には自動車部品メーカー のトピー工業が、みずほコーポレート銀行からの融資で採用した。

ブルームバーグ・データによると、中国国内の貸出基準金利は6か 月物で現在約5.85%。一方、香港銀行間貸出金利(HIBOR)は4日 時点で2.85%と大幅に低い。日中政府は6月、円と人民元の直接取引を 開始するなど、政府も東京市場の人民元のオフショア市場化に力を入れ ている。