米国株:上昇、S&P500種は2カ月ぶり高値-製造業受注

3日の米国株は上昇。S&P500種 株価指数は2カ月ぶり高値に上昇した。朝方発表された5月の米製造業 受注額が予想を上回ったほか、各国中銀が景気押し上げのために行動す るとの観測が高まったことが材料となった。

S&P500種産業別10指数のうち素材株や工業株、テクノロジー株 が大きく上げた。アルミ生産のアルコアや建機メーカーのキャタピラ ー、アップルが上昇。自動車のフォード・モーターも値上がりした。自 動車販売台数がアナリスト予想を上回ったことが好感された。フェイス ブックも高い。自動車のゼネラル・モーターズ(GM)がフェイスブッ クでの広告掲載の再開について協議しているとの関係者の話が材料とな った。

S&P500種株価指数は0.6%高の1374.02。ダウ工業株30種平均 は72.43ドル(0.6%)上昇して12943.82。この日の米証券取引所は午後 1時までの短縮取引。4日は米独立記念日の祝日で休場となる。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者(CIO)、リチャ ード・シーシェル氏は、「製造業受注統計は明るいサプライズだった」 と述べ、「投資家は中銀の行動に対してさらに安心感を見いだしてい る。米連邦公開市場委員会(FOMC)はすでに景気を減速させないよ うに必要な行動はすべて取るとの姿勢を見せている。中国も同様の姿勢 だ。欧州も同じ流れになるだろう」と続けた。

5月の米製造業受注額は3カ月ぶりにプラスとなった。仏銀BNP パリバは今週の米雇用統計次第では、FOMCが追加緩和策を決定する 可能性があると指摘する。

IMF見通し

国際通貨基金(IMF)は米国の成長率について、2012年は 2%、13年は約2.25%との見通しを示した。「活気に欠ける」景気回復 や欧州債務危機を背景に、従来予想から下方修正した。4月のリポート では、今年は2.1%、13年は2.4%と予想していた。

ラガルドIMF専務理事は同報告書公表後、ワシントンで記者会見 し、「状況が悪化した場合」、FOMCによる「さらなる緩和」が必要 になるかもしれないと発言。その上で、短期債を売却し期間が長めの証 券を同額購入する「オペレーション・ツイスト(ツイストオペ)」の延 長を含め、FOMCが景気下支えに向けこれまでに講じた措置を歓迎す ると述べた。

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数 は1.3%上昇。アルコアは3.2%高。キャタピラーは3.3%上昇。アップ ルは1.2%値上がりした。

自動車株が高い

S&P500種グループ別24指数の中で自動車株が2.1%上昇した。 GM、フォード、クライスラー・グループが発表した6月の米自動車販 売台数はいずれも予想を上回った。フォードの株価は2.2%高。GM は5.6%の急伸だった。

フェイスブックは1.4%上昇。フェイスブックとGMの広告交渉は 事情に詳しい関係者2人が明らかにした。今年5月にGMはフェイスブ ックでの広告掲載を停止する方針を示していた。

米国の株式相場をめぐる個人投資家の弱気な見方が続いている。米 個人投資家協会(AAII)の調査によれば、回答者の44.4%が米国株 は今後6カ月間にわたり下落すると予想。弱気の割合が25年平均の30% を上回るのは8週連続。これはS&P500種株価指数の24%上昇につな がる株高局面が始まった昨年10月以降で最長だ。

ファースト・トラスト・ポートフォリオズのロバート・ケアリー最 高投資責任者(CIO)は、「個人投資家は相場に勢いがあるときに市 場に参加し、相場が底にあるときには撤退する傾向がある」と指摘し た。

原題:S&P 500 Rallies to Two-Month High After Factory Orders Increase(抜粋)