ルネサス:早期退職5千数百人募集、最大で国内過半の10拠点整理

経営不振の半導体企業ルネサスエレ クトロニクスは、5千数百人の応募を想定して早期優遇退職を募る。退 職期日は10月末で、これに伴い来期(2014年3月期)以降に430億円 のコスト削減効果を見込む。国内の生産拠点については、最大で過半数 に当たる10拠点を、売却や閉鎖の対象とする。

3日に合理化策を発表した。同社は1日付で津軽工場を富士電機に 売却しており、現在の国内拠点数は18。広報担当の小林洋一氏による と、津軽工場を除く3月末の従業員数は約4万2000人。

整理対象の大半は、半導体チップを組み合わせ加工する「後工程」 の工場。後工程9拠点のうち柳井、福井など6拠点の売却や閉鎖を検討 中で、将来は大分と熊本(大津)の2カ所の売却も検討する。チップ自 体を製造する「前工程」では鶴岡など2拠点を整理対象とし、現行の3 分の1に当たる5つの生産ラインを、譲渡または停止の予定。

赤尾泰社長は3日の会見で、拠点整理の実行は「3年以内がめど」 だと語り、閉鎖は可能な限り避ける意向を示した。リストラ費の調達で は、設立母体のNEC、日立製作所、三菱電機や取引銀行から支援を受 ける方向だと改めて説明した。同席した鶴丸哲哉・執行役員によると、 整理対象拠点の従業員数は延べ3000-4000人。

ドイツ証券の宮本武郎アナリストは「3年という期間はあまりにも 長すぎる。工場閉鎖の決断に至ったプロセスにも時間が掛かり過ぎてい る」と批判。「人数は減るかもしれないが収益改善の道筋は見えない」 とコメントしている。

ルネサス株価は、合理化策を3日発表すると共同通信が前夜に報じ たことを受け、一時は前日比14%の日中上昇率を示した。終値は同31 円(9.8%)高の348円。

同社は円高や国内テレビ販売失速などを受けたシステムLSI事業 不振から、前期(12年3月期)で2年連続の純損失を計上。1万人規 模のリストラ費として約1000億円支援を銀行や設立母体に要請した。 これに対し銀行団と設立母体3社は、各500億円を支援する見込み。

--取材協力 小笹俊一 Editor: 駅義則, 平野和, 杉本等

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