米モルガンS、格付けでS&Pなどに圧力-投資家が指摘

米銀モルガン・スタンレーは2006年 に米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーデ ィーズ・インベスターズ・サービスに圧力をかけ、サブプライム(信用 力の低い個人向け)住宅ローンを裏付けとした230億ドル(現在のレー トで約1兆8300億円)相当の証券に誤った格付けを付与させたと、投資 家が主張している。米連邦地裁が公表した文書で明らかになった。

2日にマンハッタンの連邦地裁が公表した文書は、英ヘッジファン ドのチェーン・キャピタル・マネジメントの一部門が発行したサブプラ イム住宅ローン関連証券のリスクを格付け会社幹部らが投資家に警告す るのを怠ったのは、この証券を設計した米銀6位のモルガン・スタンレ ーとのビジネスから金銭的報酬を得たかったためだと指摘した。

訴訟は2008年にアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ商業銀行と シアトル市が属するワシントン州キング郡が起こしたもので、問題とさ れているのはチェーン・ファイナンスが発行した証券。チェーン・ファ イナンスは07年に経営破綻したチェーンのストラクチャード・インベス トメント・ビークル(SIV、投資目的会社)。モルガン・スタンレー はこの証券の設計に当たり、ムーディーズにプライム住宅ローンを裏付 けとする証券と同じボラティリティ(変動性)の想定を使うよう要請 し、格付け会社が同意したと投資家らは訴えている。

これに対してS&Pの広報担当、エド・スウィーニー氏は、投資家 が「事実無根の」訴えを裏付けるために「数千ページの文書から選ん だ」電子メールを脈絡なく使っているとの見解を示した。モルガン・ス タンレーの広報担当、メアリー・クレア・デラニー氏は投資家の主張に は「根拠がない」と述べた。ムーディーズの広報、マイケル・アドラー 氏はコメントを控えた。

原題:Morgan Stanley Pressed S&P to Inflate Ratings, Investors Say (1)(抜粋)

--取材協力:David Glovin.