米国株:S&P500種は下げ埋める、製造業縮小も企業買収好感

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2日の米国株式市場では総じて上 昇。S&P500種株価指数は約2カ月ぶり高値で終えた。朝方発表され た経済統計が製造業活動の縮小を示したことで一時は売りが先行した が、企業の買収活動を材料にその後買いが入った。

S&P500種のうち金融株やテクノロジー株が上昇。一方、工業株 や素材株は売られた。半導体大手マイクロン・テクノロジーは上昇。同 社が経営破綻したDRAMメーカー、エルピーダメモリを買収すること に合意したことが好感された。

製薬会社アミリン・ファーマシューティカルズも上昇。ブリスト ル・マイヤーズ・スクイブは53億ドルでアミリン買収に合意した。家電 量販店ベスト・バイは創業者リチャード・シュルツ氏が近く同社に買収 案を提示する見通しとの報道を手掛かりに買いが進んだ。

S&P500種株価指数は前営業日比0.3%上昇して1365.51。一時 は0.5%安まで下げる場面もあった。ダウ工業株30種平均は8.7ドル (0.1%)下げて12871.39ドル。

マーケットフィールド・アセット・マネジメント(ニューヨーク) のマイケル・ショール会長は「リセッション(景気後退)の話は時期尚 早だ」と述べた。

ISM製造業景況指数

米証券取引所全体の騰落比率は2対1。米供給管理協会(ISM) が発表した6月の製造業景況指数は49.7と、前月の53.5から低下した。 同指数で50は製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数 は0.5%低下。銀行大手JPモルガン・チェースは1.5%高。建機メーカ ーのキャタピラーは1.5%下げた。

マイクロンは3.8%高。同社はエルピーダメモリを2000億円規模で 買収することに合意した。エルピーダの生産設備を取得することで、製 品価格変動の影響を抑えられる公算がある。マイクロンは4四半期連続 で赤字を計上していた。

アミリンは8.9%高。ブリストルにとって今回の企業買収は今年に 入り2件目となる。

ベスト・バイは5.9%上昇。シュルツ氏はベスト・バイの取締役会 に対して近く買収案を提示する見通しだと、ミネアポリス・スタートリ ビューンが6月30日、事情に詳しい関係者の話を基に伝えた。報道によ れば、この計画はまだ決定していない。ベスト・バイの広報担当者ブル ース・ハイト氏はブルームバーグの取材に対してコメントを控えた。

株価変動率

ブルームバーグが集計したデータによると、S&P500種の1営業 日当たりの平均変動率は6月に2倍の1%となった。同時に1営業日の 売買高は平均68億株に減少、バリュエーションは過去50年の平均を16% 下回っている。両データがそろってこうした水準に達するのは少なくと も9年ぶり。

強気相場が3年前に始まって以降、ボラティリティーが2011年に過 去50年の平均の2倍に達した影響で損失を被った投資家は投資信託から 約3000億ドル引き揚げた。弱気派は、価格変動の拡大が今後も個人投資 家の市場復帰を妨げるだろうと指摘。一方で強気派は、個人投資家の退 出が株価下落の一因になったものの、その後の企業業績や景気の拡大が 6月としては1999年以来の大きな相場上昇を支えたと話す。

米株式市場調査・資産運用会社ビリニー・アソシエーツのラズロ ー・ビリニー社長は先月29日の電話インタビューで、「引き続き強気相 場を信じている」と述べた上で、「顧客には本当に大切な企業のファン ダメンタルズに忠実であるよう伝えている」と語った。

原題:S&P 500 Erases Decline as M&A Deals Temper Manufacturing Woes (抜粋)

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