世界経済を救うのは中国中央部の変貌か-公共工事加速で活況

中国の中央部にある長沙で半分ほど できあがった鉄道の橋の下で、ヘルメットをかぶり泥だらけの長靴を履 いたレンさんはセメントを混ぜ合わす作業に復帰できたことを喜んでい る。

建設投資と住宅価格を落ち着かせるための政府の取り組みを受け建 設工事が減ったことから解雇され1月に故郷に戻っていたレンさん (41)は「故郷で農作業するよりよっぽどいい」と話す。「上司が建設 作業をスピードアップする必要があると5月初めに電話してきて、それ で再びここにいる」のだという。

世界的に景気が減速する中で、長沙など中国内陸部の活況は同国の みならず世界経済のクッション役を果たし、中国最大の輸出市場である 欧州の債務危機の悪影響を和らげるかもしれない。1-3月(第1四半 期)の経済成長率は長沙が10.8%に達したのに対し、中国全土で は8.1%にとどまった。

JPモルガン・チェースの中国担当チーフエコノミスト、朱海斌氏 は、「政府支出の主な対象となっているのが長沙などの中国の中央部と 西部だ。内陸部での経済成長は沿岸部より力強く、このトレンドは今後 5-10年続くと見込まれている」と述べる。

香港の北650キロにある長沙の近郊はオフィスや住宅、高速道路、 地下鉄のための整備が進んでいる。沿海部の生活費の高さに嫌気した工 場労働者やレンさんのような農民を引き付けることで中国中央部は変貌 を遂げており、世界2位の経済大国の景気減速が深刻化するのを防いで いる。

賃金水準が沿岸部の3分の1ということで企業からの投資を呼び込 んでいる長沙は、中国政府が2008年に打ち出した刺激策の恩恵に引き続 きあずかっている。

原題:Mao College Town Booms Signaling Offset to Slowing China Growth(抜粋)

--取材協力:Liza Lin、Kevin Hamlin.