日本株は4日続伸、商品市況急騰受け資源中心高い-内需軟調が重し

東京株式相場は4日ぶりに小反落。 為替市場で円が午後強含みとなったことや根強い欧州不安が懸念され、 輸送用機器や電機など輸出関連株が安い。電気・ガスや食料品など内 需関連の一角も下げた。米国の重要経済統計の内容を見極めたいと買 い手控えムードも強く、東証1部の売買代金は1兆円割れ。

一方、先週末に原油など国際商品市況が急騰したことを好感し、 商社など卸売や石油・石炭製品、非鉄金属、鉱業など資源関連株は終 日堅調に推移し、相場全般の下支え役を果たした。

TOPIXの終値は前週末比0.74ポイント(0.1%)安の769.34、 日経平均株価は3円30銭(0.04%)安の9003円48銭。

三菱UFJ投信戦略運用部の宮崎高志部長は、「欧州首脳会議では スペインに対する政策が出てきたことは事実だが、中身を冷静に見る とまだ詳細は決まっていない部分があるとの投資家心理になっている」 と指摘。極端なリスクオフ(回避)の可能性こそ低下したが、「米中景 気の改善が見えてこないと、相場の不安定さは続く」とみている。

欧州連合(EU)首脳会議を受け、午前の東京外国為替市場では 円が対ユーロで100円台後半、対ドルでは79円台後半で推移。前週末 の東京株式市場の終値時点99円96銭、同79円38銭に比べ落ち着い た動きとなった。しかし、午後に円安の勢いが一服するとともに、日 本株市場でも値下がり銘柄がじりじりと増加した。

米ISM統計など警戒

米国時間2日には、6月の米供給管理協会(ISM)の製造業景 況指数、6日には雇用統計の発表を控えている。マネックス証券の村 上尚己チーフエコノミストは、株価にとって最も重要なのは企業業績 が回復するかどうかだとした上で、その動向を占うISM製造業と雇 用統計は「いずれも悪いだろう」と警戒感を示していた。米景気指標 の結果次第では為替への影響も予想され、積極的に上値を追う動きは 見られなかった。

業種別では、輸出関連株が下げを主導。電気・ガスや小売り、食 料品、医薬品、陸運といった内需関連も軟調だった。東証1部売買代 金上位ではトヨタ自動車、日産自動車、パナソニック、シャープ、フ ァナックなどが安い。

巻き戻し、短観は予想比上振れ

もっとも、株価指数の下げ幅も限定的だった。欧州債務危機に歯 止めが掛かるとの楽観が広がり、前週末のニューヨーク原油先物相場 は前日比9.4%高の1バレル=84.96ドルと大幅反発した。1日の上昇 率としては、2009年3月12日以来で最大。銅先物や金先物も高かっ た。資源価格について岡三証券投資戦略部の石黒英之日本株情報グル ープ長は、これまでの行き過ぎたリスクオフ(回避)の流れの「巻き 戻しの動きが出ている」と見ていた。

取引開始前に発表された日本銀行の企業短期経済観測調査(短観) では、大企業製造業の業況判断DIはマイナス1と、前回3月調査(マ イナス4)やブルームバーグの事前調査(マイナス4)に比べ改善し た。先行きもプラス1と、前回(マイナス3)から改善。今年度の大 企業・全産業の設備投資計画は、前年度比6.2%増と前回調査(0.0%) から上方修正された。

東証業種別33指数では海運、保険、石油・石炭製品、非鉄、鉄鋼、 卸売、鉱業、その他金融が上昇。売買代金上位ではディー・エヌ・エ ー、グリー、日本郵船が高い。東証1部の売買高は概算で14億6953 万株、売買代金は同8497億円で代金は3営業日ぶりの1兆円割れ。値 上がり銘柄数は662、値下がりは839。