川崎汽:公募増資などで最大586億円調達-財務強化と事業構造の転換

川崎汽船は、公募増資などを通じて 最大586億円を調達する。主力のコンテナ船事業の収益悪化で弱体化し た財務基盤を強化し、ドライバルク船や自動車船などへの戦略投資に充 てる。格付けアナリストからは財務強化を一定の評価としながらも、構 造改革への効果に注視する必要があるとの声が上がっている。

2日の発表資料によると、同社は公募増資と第三者割当増資を実施 し、手取り概算額で最大286億円、格付け会社が50%を資本性があると 認める劣後ローンで300億円を調達する。2012年3月期に8年ぶりの低 水準となる22.7%まで低下していた自己資本比率は、一連の資金調達 で、最大25%強、格付上は約27%まで回復する計算だ。

格付投資情報センター(R&I)の山本由明主任格付アナリストは 今回の調達が同社の財務基盤の強化に「一定の効果がある」と評価。た だ「主力のコンテナ船部門を中心とする構造改革をテコに収益基盤を強 化し、悪環境下でも黒字を確保できるか注視していく必要がある」とコ メントした。R&Iの川崎汽に対する格付けはBBB-。

公募増資の共同主幹事はみずほ証券と野村証券が務め、劣後ローン はみずほコーポレート銀行、日本政策投資銀行、みずほ信託銀行、三井 住友信託銀行、東京センチュリーリースの5社が貸し出す。年限は60年 で当初5年の利率はユーロ円LIBOR(ロンドン銀行間貸出金利) +590ベーシスポイント(1bp=0.01%)、それ以降は同690bpに拡 大する。