米国株:S&P500は下落、月間で9月来の大幅安

米株式相場は下落。ギリシャがユー ロ圏にとどまるとの楽観的な見方が広がったものの、米経済指標が失望 を誘う内容だったことから売り優勢となった。S&P500種株価指数 は、月間ベースでは昨年9月以来の大幅安となった。

S&P500種の業種別10指数ではエネルギー株が最大の下げ。一 方、ブルームバーグ米航空株指数は上昇した。原油相場が月間ベースで 約3年ぶりの大幅安となったことが背景にある。採鉱機メーカーのジョ イ・グローバルは、業績見通しの下方修正が嫌気されて値下がり。バン ク・オブ・アメリカ(BOA)をはじめ金融株は上昇。フェイスブック は一時下げていたものの、反転した。

S&P500種株価指数は前日比0.2%安の1310.33。一時1300を割り 込む場面もあった。今月は6.3%安。ダウ工業株30種平均は26.41ドル (0.2%)下げて12393.45ドル。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニアストラテジス ト、アラン・ゲイル氏は「世界経済の成長を支える要素は減っている」 と指摘。「欧州危機をめぐる懸念の中、米国は安定化要素としての位置 付けを維持してきた。直近の指標が米経済のモメンタム(勢い)鈍化を 示唆したことは、投資家を一層神経質にさせるだろう」と述べた。

第1四半期(1-3月)の米実質国内総生産(GDP、季節調整済 み、年率)改定値は速報値から下方修正。シカゴ購買部協会が発表した 5月の製造業景況指数は前月から低下し、ここ2年余りで最も低い水準 となった。また、先週の米失業保険申請件数は前週比で増加した。

ギリシャ世論調査

主要株価指数は一時上げる場面があった。6月に再選挙が行われる ギリシャの世論調査で、救済反対派の急進左派連合(SYRIZA)の 支持率が2番目となった。MSCIとスタンダード・アンド・プアーズ は、ギリシャがユーロ圏を離脱することになった場合の株式指数の算出 に関する緊急対応策を発表した。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズ(シンシナティ) で147億ドル相当の資産運用に携わるピーター・ソレンティーノ氏は 「ギリシャにとっては難所だ」とし、「債務の支払いが近づいている。 現段階では、論点は解決の方向に進んでいる。ギリシャが離脱すれば他 の欧州諸国のコストは高くつく」と続けた。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、スペインがバ ンキア・グループ救済のための資金を調達できなかった場合に備え、国 際通貨基金(IMF)の欧州部門がスペイン向け救済融資に関する緊急 対応計画の議論を始めたと報じた。一方IMFは、スペインに対して金 融支援の用意はしておらず、スペインも支援は要請していないと表明し た。

エネルギー株が安い

S&P500種のエネルギー株指数は0.9%安。業種別10指数で最大の 下げとなった。原油相場の値下がりが材料視された。

ジョイ・グローバルは5.4%安の55.86ドル。同社は通期の利益・売 上高見通しを下方修正。中国の景気減速懸念が広がる中で、鉱山会社は 設備投資を減らしている。建機最大手のキャタピラーは2.8%下落 し87.62ドル。

S&P500種の業種別24指数では銀行株指数が1%上昇と、最大の 上げとなった。KBW銀行指数は1.1%高。BOAは2.1%高の7.35ドル で、ダウ平均で値上がり率トップだった。

フェイスブックは5%高の29.60ドル。将来の利益創出への懸念か ら一時は下げていた。

原題:S&P 500 Caps Worst Monthly Drop Since September on Economic Data(抜粋)

--取材協力:Tom Stoukas.

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