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フェイスブック上場でのSEC調査、ナスダックの対応が焦点

米フェイスブックの新規株式公開 (IPO)に際して上場先であるナスダックOMXグループが取った対 応の不手際がブローカーに計1億ドル(約79億円)の損失をもたらした 可能性があり、すでに複数の訴訟が起こされている。 米証券取引委員 会(SEC)の今後の調査では、ナスダックが公共の利益を優先したか どうかが焦点となる。

SECの元チーフエコノミストで現在は南カリフォルニア大学教授 のローレンス・ハリス氏は30日のインタビューで、「SEC側の関心は 2つある。将来的に間違いが起きないよう十分な安全防止策が講じられ ているかどうかを確かめることと、公共の利益にそぐわない決定が下さ れなかったかどうかを確認することだ」と述べた。

ナスダックOMXは、160億ドル規模のIPOを実現したフェイス ブックから上場先として選ばれたことで、ライバル証取のNYSEユー ロネクストに勝利したはずだった。しかし18日の取引開始では、遅延や 注文処理の不手際が発生し、投資家の不安を招いた。

米紙ウォールストリート・ジャーナルが30日事情に詳しい関係者の 話として伝えたところでは、SECの調査はまだ終了していないが、業 界規則の違反ではなく技術的な不備が取引上の問題を引き起こしたこと がこれまでの調査で分かっている。

SECのネスター報道官は30日に電子メールで、「今回のIPOに 関連する問題について調査を続けており、結論は出ていない」と説明し た。ナスダック広報担当のジョゼフ・クリスティネット氏とフェイスブ ック広報のアシュリー・ザンディー氏はコメントを控えた。

SECの処分

ハリス氏によると、SEC側は今後、IPO取引の準備や事前の機 能チェックが十分だったかどうかや、ナスダックOMXがシステム障害 に気付いたタイミング、その時の状況把握の程度について調べる見通 し。

ノースカロライナ大学チャペルヒル校のトマス・ヘーズン教授は29 日の電話インタビューで、「実際に不正行為があったとSECに疑いを 抱かせるにはかなり有力な証拠がなければならない」とした上で、「今 回はナスダックにとってIPOの好見本になるはずだった。しかし、取 引開始の準備不足が露呈したことで別の結果をもたらすだろう」と述べ た。

ヘーズン教授によると、準備不足が立証された場合、ナスダック OMXに対するSECの処分は課徴金となる公算が最も大きい。証券法 は、証券取引所の登録取り消しなどもっと踏み込んだ措置も認めている が、こうした劇的な処分が行われれば投資家が失うものも大きく、実現 の可能性は低いという。

原題:Nasdaq Public Safeguards in Facebook Seen as Focus of Regulators(抜粋)

--取材協力:Whitney Kisling、Saijel Kishan、Steven Sloan、Brian Womack.

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