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丸紅やグレンコア、買収で穀物取引を増強-調達先拡大目指す

丸紅による米穀物取引会社ガビロン に対する36億米ドル(約2860億円)規模の買収は、食料需要の増加が世 界の供給を圧迫する中、農産物取引会社に対する関心の高まりを浮き彫 りにしている。

丸紅は29日、ガビロンを買収すると発表。これにより、世界最大の トウモロコシ生産・輸出国である米国で、丸紅の調達能力が増強される 見通しだ。ガビロン買収については、スイスのグレンコア・インターナ ショナルや米ブンゲ、三井物産、三菱商事などの競合企業が関心を示し ていた。上場している商品取引会社としては世界最大のグレンコアによ るカナダの穀物流通企業バイテラへの61億カナダ・ドル(約4700億円) 規模の買収提案は29日の株主投票で承認された。

投資銀行スティーブンスの農業アナリスト、ファルハ・アスラム氏 (ニューヨーク在勤)は「ここ5年間広がっていたトレンドが加速して いる。調達先や販路を拡大し世界中の市場に食い込むことが狙いだ」と 指摘する。

中国など新興国の食料や飼料需要の増加を背景に、農産物取引の業 界地図は塗り替えられつつある。中国は2年前、トウモロコシの純輸出 国から純輸入国に転じた。トウモロコシの消費に対する在庫率は昨 年、38年ぶりの低水準に低下。先物相場は昨年までの10年間に3倍以上 に上昇している。グレンコアは3月に、世界の穀物と油糧種子の需要が 年間最大3.5%増加するとの見通しを示した。

供給の逼迫

同時に、一部の取引会社は予期せぬ供給の逼迫(ひっぱく)で不意 打ちを食らっている。南米では今年、干ばつの影響で大豆生産が打撃を 受け、シカゴの大豆先物相場は年初来で13%上昇した。

運用資産12億米ドルのハーベスト・キャピタル・ストラテジーズの マネジングディレクター、ケリー・ウィースブロック氏(サンフランシ スコ在勤)は、経済に対して短期的な懸念が広がっているものの、新興 国の人口増と繁栄という長期的なトレンドは継続していると指摘。ブラ ジルあるいはアルゼンチンの収穫高が不十分でも、調達先を地理的に拡 大することにより供給会社は需要に対応しやすくなるとの見方を示す。

穀物処理会社アンダーソンズ(オハイオ州)のハロルド・リード最 高執行責任者(COO)は電話インタビューで「北米や南米、ウクライ ナに拠点があれば、調達先の選択肢を数多く確保できる。各社とも拠点 を広げつつある」と述べた。

原題:Marubeni Follows Glencore to Boost Grain Trading: Commodities(抜粋)

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