ブラック・スワン著者タレブ氏:ユーロ崩壊は大したことでない

ベストセラーになった「ブラック・ スワン」の著者ナシーム・タレブ氏は29日、欧州単一通貨ユーロの崩壊 の可能性があったとしても、米国よりも欧州が投資先として好ましいと の見解を示した。財政状況でユーロ圏の方が優位にあることなどを理由 に挙げた。

タレブ氏はモントリオールでのイベントで、ユーロ崩壊は「大した ことではない」と発言。「崩壊すれば、面白い通貨がたくさん出てく る。私が欧州、あるいは欧州への投資を恐れないのはそのためだ。私は 米国の方が怖い」と語った。

ブルームバーグの集計データによると、米国の財政赤字は2011年末 時点で国内総生産(GDP)比8.2%と、ユーロ圏(4.1%)の倍の水準 に達している。

タレブ氏は「欧州にはもちろん問題もあるが、米国よりもはるかに よい状態にある」と述べ、金利上昇が米国の状況を悪化させると予想。 「現在はゼロ金利政策だが、米国で金利が上昇すれば、赤字がどうなる か目に浮かぶ。欧州は病人だがそのことを自覚している。米国は病んで いるのに分かっておらず、われわれがそれを話題にすることもない」と 指摘した。

同氏はまた、欧州に中央集権的な政府が存在しないことも投資にと って好都合だと説明。「欧州がこれまで行ったことで最も評価できるの は、加盟国に互いに議論させ、大きな政府を持っていない点だ。中央集 権的な政府は機能しない。欧州でそれが実現したとしても、ロビー団体 に乗っ取られるだけだ」と皮肉った。

原題:Taleb Says Euro Breakup ‘Not a Big Deal’ as U.S. Still Scariest(抜粋)

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