JPモルガン社員が日本板硝子のインサイダー取引に関与-関係者

JPモルガン証券の社員が2010年 の日本板硝子の公募増資に絡んだインサイダー取引(金融商品取引法違 反)に関与していたことが29日までに明らかになった。企業の公募増 資を引き受けた証券会社が漏らした情報に基づくインサイダー取引が 表面化したのは、野村ホールディングスに次いで2社目となる。

証券取引等監視委員会によると、あすかアセットマネジメントのフ ァンドマネジャーが主幹事証券のセールストレーダーから伝達を受け た情報に基づき10年8月に顧客資産でインサイダー取引を行った。複 数の関係者によれば、JPモルガン証の従業員が板硝子の増資情報を漏 らしたという。JPモルガンは主幹事証券の1社だった。

JPモルガン証券広報担当の吉野友佳子氏はコメントを控えた。た だ「当局から組織ぐるみの関与であるとの指摘は受けていない」とした 上で「厳粛に受け止め内部管理の充実を図っていく」などとのコメント を同日夕発表した。同じく主幹事だった大和証券グループ本社広報担当 の本田彰洪氏は「当社は関係ないものと認識している」と述べた。

日本の証券市場では、主要な金融機関によるインサイダー取引やそ れにつながりかねない不適切な行為が相次ぎ表面化している。三井住友 信託は3月にも同様の勧告を受け、情報提供者として野村証券の関与が 明らかになっているほか、SMBC日興証券は主幹事を務めた企業の増 資情報を顧客勧誘に利用していたことも判明している。

みずほFG株でもインサイダー

監視委は29日、三井住友信託(旧中央三井アセット信託)銀行に ついても、みずほフィナンシャルグループの増資情報を主幹事の営業員 2人から入手した情報で同年6月に取引きしたとして課徴金納付を勧 告。三井住友信託が同様のケースで勧告を受けるのは2度目で、いずれ も引き受け主幹事証券からの情報をもとに取引していた。

監視委の発表を受けみずほFG株の公募増資で引き受け主幹事の 1社だった野村は同日夜、発表したコメントで「誠に遺憾に存じます」 とした上で、「引き続き当局の検査や調査に全面的に協力していく」と 述べた。また、社外の弁護士による調査で改善策や人事処分などに関す る意見を求め、厳正に対処していくとしている。

監視委によると、29日の処分対象者は増資情報の公表後の株価下落 を予想した空売りなどで利益を得ていたという。課徴金はインサイダー 行為を行った運用報酬に応じたものとなるため三井住友信託が8万円、 あすかアセットが13万円と少額にとどまる。

三井住友信託の住田謙顧問(前中央三井アセット信託社長)は29 日夜の会見で、「複数の事案でこのような勧告を受けたことは極めて重 大な事態だと認識している。誠に遺憾であり、厳粛に受け止めている」 などと陳謝した。

--取材協力:谷口崇子 Editor: Kazu Hirano Takeshi Awaji

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