米国株:上昇、住宅市場安定化の兆しで-ギリシャ懸念も後退

米株式相場は上昇。ギリシャの世論 調査の結果を受けて同国のユーロ離脱懸念が後退したほか、経済指標で 米住宅市場の安定化が示唆されたことが背景にある。S&P500種株価 指数は先週、週間ベースでは4月以来初の上昇となった。

S&P500種の業種別10指数は全て上昇。特に素材株とテクノロジ ー株の上げが目立った。住宅建設のD.R.ホートンやパルト・グルー プが高い。全米20都市の住宅価格は下落ペースが減速した。このほか、 キャタピラーやバンク・オブ・アメリカ(BOA)、アルコアも上昇。 一方で、フェイスブックは大幅安。新規株式公開(IPO)以降、24% 値下がりしている。

S&P500種株価指数は前営業日比1.1%高の1332.42。先週は1.7% 上げていた。ダウ工業株30種平均はこの日125.86ドル(1%)上げ て12580.69ドル。

チャールズ・シュワブの市場・セクター分析担当ディレクター、ブ ラッド・ソーレンセン氏は「住宅市場では確実に安定化の兆しが見られ つつある」と指摘。「米経済はまずまずのようだ。加えて、ギリシャの ユーロ圏離脱やデフォルト(債務不履行)が差し迫ってはいないとの安 堵(あんど)感も若干広がっている」と加えた。

米国株はこの日、世界的な株高の流れを引き継いだ。ギリシャで26 日公表された6つの世論調査の結果によれば、支援受け入れに基づく緊 縮計画に肯定的な新民主主義党(ND)の支持率がいずれの調査でも最 も高くなった。28日の米株式市場はメモリアルデーの祝日で休場だっ た。全米20都市を対象にした3月の米スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は2.6%低下と、低下率はこ こ1年余りで最小となった。

スペイン格下げ

スペインの危機悪化懸念から外国為替市場ではユーロが対ドルでほ ぼ2年ぶりの安値に下落。これを手掛かりに米国株は一時上げを縮める 場面があった。米格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングス は、スペインのソブリン信用格付けを「B」に設定し、従来の「BB -」から引き下げた。スペイン政府は、一部国有化した銀行バンキア・ グループの資本増強の方法を検討している。

S&P500種は月初来では4.7%安で、このままいけば月間ベースで は昨年9月以降で最大の下げとなる。

景気敏感株で構成するモルガン・スタンレーのシクリカル指数は 2%上昇。S&Pの住宅建設株指数は1.9%上げた。D.R. ホートン は2.5%高の17.43ドル。パルト・グループは2%高の9.52ドル。建機最 大手のキャタピラーは2.9%上昇し92.52ドル。BOAは4.1%上げ て7.44ドル。アルコアは3%高の8.89ドル。

フェイスブック

フェイスブックは9.6%安の28.84ドル。この日からオプション取引 が始まった。18日のIPO価格は38ドルだった。

バール・アンド・ゲイナーで資産運用に携わるマット・マコーミッ ク氏は、「投資家は失望している」と述べ、「多くの投資家は誇大広告 を信じていた。こうした不安定な市場環境では投資家はリスクを取りた がらない」と続けた。

原題:S&P 500 Rises on Greece as U.S. Home Data Signal Stabilization(抜粋)

--取材協力:Sarah Jones.

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