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NY外為:ユーロ、対ドルで10年7月来安値-スペイン銀不安

ニューヨーク外国為替市場ではユー ロがドルに対して下落。2010年7月以来の安値を付けた。資金難に陥っ た銀行を抱えるスペインの資本増強能力をめぐる懸念が高まり、欧州債 務危機が悪化しているとの観測が広がった。

ユーロは対ドルで1ユーロ=1.25ドルを割り込んだ。同水準を下回 るのは今月に入り2度目。米格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーテ ィングスがスペインの格付けを「BB-」から「B」に引き下げたこと が嫌気された。スペイン当局者がバンキア・グループの増資方法につい て議論を重ねる中、ユーロは主要取引通貨の大半に対して下落。一方、 円は安全な資産としての逃避需要が高まり、主要取引通貨の約半数に対 して上昇した。スウェーデン・クローナとノルウェー・クローネは値を 下げた。

BNPパリバの為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏(ニュー ヨーク在勤)は「全てはスペインとその銀行をめぐる展開や、支援規模 をめぐるシナリオにかかっている」と述べた。「ただギリシャも依然と して影を落としている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時1分現在、ユーロは対ドルで前営業日 比0.4%安の1ユーロ=1.2495ドル。一時、1.2461ドルと2010年7月1 日以来の安値を付ける場面もあった。月初からは5.6%安と、昨年9月 以来の大幅な下げとなっている。ユーロは円に対して0.3%安の1ユー ロ=99円36銭。一時は98円94銭と、1月23日以来初めて99円を下回っ た。今月に入りユーロは対円で6%下げている。円は対ドルで0.1%安 の1ドル=79円52銭。

売り越しが増加

テクニカル分析の下値支持線を抜けたユーロは、1.25ドルを割り込 んで以降一段と下げ足を速めた。

ソシエテ・ジェネラルの為替調査責任者、キット・ジャックス氏 (ロンドン在勤)は「1.30ドルを下回って以降、大きな反発は見られ ず、売り持ちにしている投資家に損が生じる局面は出ていない」と指 摘。「このため、投機的なポジションは非常に大きいとの報告がありコ ンセンサスが完全に弱気に傾いている中で、ユーロの着実な下落が続 く」と解説した。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建て玉明細によると、ユーロ のドルに対する下落を見込んだ売り持ちのポジションは、5月22日終了 週に過去最高に達した。ユーロのネットショート(売り越し)は19 万5361枚と、前週の17万3869枚から増加した。

スウェーデン・クローナは主要16通貨全てに対して下落。対ドルで は0.6%安の1ドル=7.2054クローナとなっている。ノルウェー・クロ ーネは同0.2%安の6.0194クローネ。

バンキア不安

スペインは同国3位の銀行、BFAバンキアの資本増強で現金では なく公債を注入するとした案を撤回した。ラホイ首相の下で、財政負担 を抑える銀行救済策の調整が難航している。

同国経済省の報道官は28日、政府がBFAバンキアに現金ではなく 公債を注入することを検討していると明らかにしたが、スペイン国債利 回りは上昇、投資家も同案を批判した。報道官は29日、同案は190億ユ ーロ(約1兆9000億円)規模のバンキア救済の中心的な選択肢ではない と述べた。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループの為替ストラ テジスト、ブライアン・キム氏(コネティカット州スタンフォード在 勤)は、「当社はスペインの銀行救済をめぐる最近の議論の中で、欧州 中央銀行(ECB)がどういった関わりを持つことになるのかを見極め ようとしている」とし、「足元で見られるユーロの動きはどれも、必ず しも決定的なものではない。不透明感が強いためだ」と述べた。

原題:Euro Declines Versus Dollar as Spain Bank Concern Damps Demand(抜粋)

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