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東穀取:来年2月めどに農産物市場を移管、3月に解散総会を招集

売買高の減少に歯止めがかからない 東京穀物商品取引所は、来年2月をめどに東京工業品取引所と関西商品 取引所へ農産物市場を移管し、同3月末までに解散のための総会を招集 する。29日都内で開かれた会見で渡辺好明社長が意向を表明した。

東穀取に上場している農産物商品のうち、大豆、トウモロコシ、粗 糖、小豆を東工取へ、コメは関西商取へ、それぞれ移管する。渡辺社長 は、6月22日の定例総会後の取締役会で代表権を返上し、社長退任を申 し出るという。

渡辺社長は、「伝統ある東穀取が失われるのは大変残念だが、ビジ ネスをやっているので傷の小さいうちに撤退するのはやむを得ないと思 う」と心境を語った。その上で、「東工取と関西商取も今後、取締役会 や理事会で受け入れの決議をしていくと聞いている」と述べた。

東穀取は昨年夏、起死回生を狙って72年ぶりにコメ先物取引を上場 したものの売買高の大幅な減少に歯止めをかけることができなかった。 業績の回復が見込めない東穀取は、今年3月に株主の間で農産物取引を 早期にほかの市場に移管するよう望む声が上がっていた。これを受けて 同取は東工取と関西商取に市場移管を打診していた。

東穀取の2011年3月期の決算業績は、保有ビルの売却に伴う特別利 益の計上で純損益が9億1130万円と3年ぶりに黒字に転じたが、12年3 月期業績については再び赤字に転じた模様。渡辺社長はこの日、具体的 に業績について明らかにしなったが、「相当の赤字であることに変わり はない」と語った。

コメ先物は、4月の1日平均取引成立量が300枚に満たず、渡辺好 明社長がスタート段階で必要だとした5000枚の1割にも達していない。 トウモロコシや一般大豆、小豆など8商品の合計も4787枚と、取引量の ピーク時の4%に満たない状態だ。

国内の商品先物市場の低迷は東穀取に限った問題ではない。日本商 品清算機構(JCCH)によると、国内商品取引所の総売買高は03年に 史上最高となる1億5400万枚超を記録した後、7年連続で減少、昨年は 若干戻したもののピーク時の22%にとどまっている。

05年に7つあった商品取引所の数は、東工取、東穀取、関西商取の 3カ所に減少。東工取は国内売買高の9割を占めているものの、減少傾 向には歯止めがかかっていない。かつては世界2位の商品取引所だった が、中国の上海先物取引所や大連商品取引所などに追い抜かれ、10年の ランキングは11位に落ち込んでいる。

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