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米国債需要はとどまるところを知らず-「AAA」債より割安

米国の10年債は、利回りが過去最低 水準に接近しているものの、「AAA」格付けを付与された他国の国債 と比べれば割安だ。米財政赤字は4年連続で1兆ドル(約80兆円)を上 回る見通しだが、そうした割安感が米国債入札での過去最高の需要に寄 与している。

ブルームバーグのデータによると、指標となる米10年債利回りはド イツやオーストラリアなどの同年限の国債利回り平均を24ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上回っている。この利回り上乗せ幅(ス プレッド)は、過去1年の平均である12bpよりも大きい。米国債のド イツ国債に対するスプレッドは37bpに拡大。昨年11月時点では、ドイ ツ国債利回りが米国債を34bp上回っていた。

ダブルライン・キャピタルで国債運用に携わるグレゴリー・ホワイ トリー氏は25日の電話インタビューで、「安全な逃避先の資産に対する 投資機会といった観点からすれば、米10年債利回りはそれほど悪く見え ない」と述べた。

米財務省が市場性のある国債の残高を2007年半ばの4兆3400億ドル から10兆ドル超に増やした後も、米国債入札では記録的な需要がみられ ている。他国の国債に対する米国債のスプレッドが、欧州の債務危機か らの逃避先を探す投資家にさらなる妙味を提供している。

利回りは底見えず

ホワイトリー氏は、米国債利回りの「底は見えない」とし、「今夏 には1.50%に低下するかもしれない。欧州がその一因になるだろう」と 述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、先週25日 の米10年債(表面利率1.75%、2022年5月償還)利回りは1.74%と、週 間ベースで1.5bp上昇したが、3月20日に付けた年初来高水準 の2.40%は下回っている。25日までの5日間で価格は4/32下げて100 3/32。東京時間29日午後0時6分現在、利回りはほぼ横ばい。

同年限のドイツ国債利回りは先週6bp低下の1.37%。英国債は7 bp低下の1.75%。

米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は昨年8月、オバマ 政権と議会が合意した財政健全化策では不十分だとして米国債格付けを 「AAA」から引き下げた。それ以来、米国債利回りは82bp低下して いる。今月17日には1.69%と、今年の最低水準を付け、9月23日に記録 した過去最低の1.67%に接近した。

ブルームバーグのデータによると、今年に入って米政府が実施し た9030億ドル相当の国債入札では1ドル当たり3.19ドルの応札があっ た。これは昨年1年間に記録した過去最高の同3.04ドルを上回ってい る。

原題:Treasuries Not Satiating Demand as AAA Bonds More Expensive (1)(抜粋)

--取材協力:John Detrixhe.

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