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日本株上昇、海運や素材、機械高い-中国政策期待と割安、午後強さ

東京株式相場は上昇。追加景気刺 激策への期待による中国株上昇を好感したほか、投資指標面から見た 割安感から買いが入った。一部アナリストの投資判断引き上げを受け た海運株が急伸し、非鉄金属や鉄鋼など素材関連、機械、鉱業といっ た景気敏感業種が相対的に高い。

TOPIXの終値は前日比5.92ポイント(0.8%)高の727.03、 日経平均株価は同63円93銭(0.7%)高の8657円8銭と、両指数と もに高値引け。高債務国の金利上昇など欧州債務問題の不透明感、為 替の円高進行に対する警戒から午前は小安かったが、午後に上昇転換、 終盤にかけじり高となった。

プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパンの 篠原慎太郎株式運用部長は、中国経済は成長減速が強まる場面で「政 策当局が景気対策に向け動く十分なフレキシビリティを持っているの で、さほど心配していない」と言う。

きょうのアジア株市場は、中国上海総合指数や台湾加権指数が続 伸するなど総じて堅調。ドイツ銀行の中国担当エコノミスト、馬駿氏 は29日にシンガポールでの会見で、中国が2012年に預金準備率をさ らに1、2回引き下げる可能性があるとの見解を示唆。中国最大の投 資銀行である中国国際金融(CICC)は28日のリポートで、来月に 同国が貸出金利を引き下げる可能性を指摘した。

中国刺激策めぐる材料

また、中国の国務院は、乗用車を下取りに出した人への金銭的な インセンティブを復活させることで合意。政府当局者1人が明らかに したもので、世界最大の自動車市場である同国の需要増加につなげる 狙いがあるという。現在、関係閣僚が対象車種や政府支援の規模など の詳細を詰めている。さらに政府は、農村部での新車購入に対する資 金支援についても、実現の可能性を調査しているという。

水戸証券の須田恭通投資情報部長は、きょうの日本株に中国の景 気対策への期待がプラスに働いたと指摘。「中国では、成長が鈍化して いる景気を立て直すために、今後景気刺激策を多用していかなくては ならない」と話していた。

こうした中国、アジア株の動向に加え、日本株の投資関連指標が 割安、売られ過ぎ水準を示している点も午後に出直り傾向を強める底 流にあった。ブルームバーグ・データによると、TOPIXの株価純 資産倍率(PBR)は前日時点で0.84倍と、理論上の会社解散価値に 当たる1倍割れ。テクニカル指標では、東証1部の上昇・下落銘柄数 の割合を示す騰落レシオが28日に63%と2009年11月27日以来の低 水準を付けていた。同レシオは、70%以下が目先売られ過ぎを示す。

海運には格上げ材料、パナソニク堅調

東証1部33業種は海運、非鉄金属、鉄鋼、機械、鉱業、証券・商 品先物取引、卸売、不動産、ガラス・土石製品、電気機器など28業種 が上昇。電気・ガス、医薬品、食料品など5業種が安い。上昇率1位 の海運株については、クレディ・スイス証券が商船三井など大手3社 の投資判断を「アウトパフォーム」へ引き上げる材料があった。

このほか、12年度中をめどに本社従業員を半減する方向と29日 付の日本経済新聞朝刊で報じられたパナソニックが上昇。バークレイ ズ・キャピタル証券が投資判断を上げたアルバック、野村証券が新規 に投資判断を「買い」としたウェザーニューズも高い。半面、新再建 計画案で1000億円規模の増資、1万人を超す人員削減を検討している ルネサスエレクトロニクスは、メリルリンチ日本証券の目標株価引き 下げなどの影響もあり大幅続落した。

東証1部の売買高は概算で17億6504万株、売買代金は9378億円。 騰落銘柄数は上昇1130、下落423。国内新興市場では、ジャスダック 指数が前日比0.3%高の49.19と反発、東証マザーズ指数は1.6%高の

308.72と5営業日ぶりに反発した。

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