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ルピー安でインドにインフレ進行のリスク-クレジット市場

主要アジア通貨で過去1年間に最も 大きく下げたインド通貨ルピーが、同国のインフレを進行させるリスク があるほか、景気回復の余地を小さくする恐れがある。同国の経済成長 は、2008年の世界的な金融危機以来の低い伸びに鈍化したとみられてい る。

ルピーは対ドルで、過去1年間に18.1%下落。ブルームバーグが調 査するアジアの11通貨で最も悪いパフォーマンスだった。円は3.2%上 昇、人民元は2.4%上昇だった。ブルームバーグが実施したエコノミス ト調査の中央値によると、2012年3月期のインド国内総生産(GDP) は前年比6.7%増と、09年3月期と同水準の伸びになる見込み。12年3 月期GDPは31日に公表される。

投資家は、インド準備銀行(中央銀行)のスバラオ総裁が追加利下 げを行うとの見通しを後退させた。同中銀は先月17日、ルピーによる物 価圧力や財政赤字、エネルギーコストに警戒が必要だとしながらも09年 以来となる利下げを実施、レポレートを0.5ポイント下げて8%とし た。金利を1年間固定するコストは、先月17日以来、16ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇した。4月のインフレ率は予想外 に7.23%に加速した。

クレディ・アグリコルCIBのストラテジスト、ダリウス・コワル ツィク氏(香港在勤)は「インドは向こう数四半期、期待外れの低成長 にとどまる公算が大きく、今後2、3年間は7%成長を超えない可能性 があるようだ」と分析。「中銀には、通貨安が高インフレを引き起こす という悪循環を断ち切る余地があまりない」と指摘した。

スバラオ総裁は先週、ルピーの変動幅抑制に必要な措置を講じると 公約。その結果、ルピーは、24日に付けた1ドル=56.3875ルピーの過 去最安値から回復している。25日の為替市場でルピーは0.5%高 の55.375ルピー。

原題:Rupee Drop Fans Inflation Risk as GDP Growth Slows: India Credit(抜粋)

--取材協力:Manish Modi、Ven Ram.

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