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中国:景気対策でコンセンサス困難か-国務院声明は「妥協」

中国国務院は温家宝首相が示した経 済成長重視の方針を承認したが、同首相が求めていた融資拡大策は除外 された。景気減速の流れを反転させる取り組みをめぐり、中国指導部で 意見が分かれているとみるエコノミストもいる。

温首相(69)は20日、成長安定をより重視し、建設業を支えるため 融資を拡大するべきだとするコメントを政府のウェブサイトに掲載。中 国が景気刺激策を強化するとの観測が一気に広がった。しかし国務院 が23日発表した声明では、インフラ事業を含めた景気拡大策を列挙する ことで、温首相の方針支持が示されたが、そこには融資を増やすという 項目はなかった。

今年後半から始まる10年に一度の指導部交代を控えている中国共産 党は、景気減速の進行に直面。世界2位の経済大国となった中国だが、 世界的な金融危機時に打ち出した大規模な景気刺激策が融資ブームにつ ながり、インフレ加速と地方政府の債務増大を招いたことから、指導部 は大掛かりな景気対策に慎重となっている可能性がある。

光大証券のマクロ経済担当チーフアナリスト、徐高氏(北京在勤) は「雇用で大きな問題が生じない限り、指導部が成長を守るコンセンサ スに達するのは非常に難しいかもしれない」と指摘。国務院の声明につ いて、銀行の与信拡大をめぐる明確なシグナルを発していないことに 「失望した」と述べ、「妥協の産物のようだ」と付け加えた。

各省庁のトップを含め約90人の政府首脳から成る国務院によれば、 当局は「穏健(慎重)な金融政策」を堅持し、社会全体の資金調達を妥 当な水準に維持、与信構造の改善を一段と進める。

モルガン・スタンレーの大中華圏担当チーフエコノミスト、喬虹氏 (香港在勤)は24日のリポートで、国務院の声明は温首相のコメントに 比べ「金融緩和の緊急性が小さい」ことを示していると分析。首脳らは 「積極的な政策緩和を実施する前に景気の弱さをさらに確認するのを待 っている状態だ」と記した。

原題:China Cabinet Echoes Wen’s Growth Call Without Backing Loan Push(抜粋)

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