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TOPIX小幅続落、欧州懸念強く鉄鋼など景気敏感売り-代金低調

東京株式相場は、TOPIXが小 幅続落。ギリシャのユーロ離脱懸念が根強い上、スペインの財政・金 融情勢をめぐる悪材料も出て、鉄鋼やゴム製品、繊維製品など素材を 中心とした景気敏感業種の一角が売られた。

TOPIXの終値は前週末比1.00ポイント(0.1%)安の721.11。 一方、日経平均株価は同12円76銭(0.2%)高の8593円15銭と小幅 高。きょうの米国株市場が祝日休場の影響もあり、積極的な売買が見 送られる中、両指数は終日方向感に乏しい展開。東証1部の売買代金 も概算で7815億円と1月16日以来、約4カ月半ぶりの低水準だった。

しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンド マネジャーは、「来月17日のギリシャ再選挙まで動きにくい中にあっ て、きょうは米国株が休場、週末には米雇用統計をはじめ注目度の高 い経済指標の発表が相次ぐこともあり、投資家は様子見モードで、市 場参加者が極めて少ない」と話していた。

世界の銀行業界を代表する国際金融協会(IIF)のダラーラ専 務理事は25日、ギリシャのユーロ圏離脱のコストが手に負えないほど 膨らみ、協会がこれまで予想していた1兆ユーロ(約100兆円)を上回 る公算が大きいと警告した。同氏は、ギリシャがユーロ圏を離脱すれ ば、欧州中央銀行(ECB)が「支払い不能に陥る」と言及、「欧州は 真っ先にECBの資本を増強せざるを得なくなるだろう」とした。

スペインでは、カタルーニャ州政府のアルトゥール・マス知事が 25日の会見で、中央政府に州政府の資金調達市場へのアクセスを支援 するよう要請。一方、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)はスペインの景気悪化を理由に、同国銀行のバンキアをは じめ、3行の信用格付けを投機的水準に引き下げた。

マネックス証券の金山敏之シニア・マーケット・アナリストは、 「ギリシャから周辺国に影響が波及しつつある」と指摘。投資家は当 面警戒心を崩さず、「リスク回避的な行動を続ける」との認識を示した。

米消費者マインド指数は07年来高水準

きょうの主要株価指数は、目先の反発を狙う動きから小高く始ま ったものの、こうした欧州情勢の不透明感から次第に売りに押される 展開。ただ、米経済統計の堅調や投資指標面から見た日本株の割安感 などが下支えし、一方的に下落基調を強める動きには至らなかった。

米国で25日発表の5月のトムソン・ロイター/ミシガン大学消費 者マインド指数(確定値)は79.3と前月の76.4から上昇し、2007年 10月以来の高水準となった。ガソリン価格の下落で、家計負担が和ら いでいることを示した格好。また、野村証券の佐藤雅彦エクイティ・ マーケットアナリストによると、テクニカル指標が陰の極に近づいて いるほか、株価純資産倍率(PBR)、株価収益率(PER)、配当利 回りは歴史的な割安水準にあり、「欧州問題への警戒が背景にあるにし ても、売られ過ぎだ」と言う。

ブルームバーグ・データでは、TOPIXのPBRは28日終了時 点で0.84倍と、理論上の会社解散価値に当たる1倍を下回る。予想P ERは12.2倍と、米S&P500種株価指数の12.6倍とほぼ同水準。 テクニカル指標では、日経平均の25日移動平均線からの下方かい離率 が5.2%と、短期的に売られ過ぎとされる5%を超す。

ルネサスエが急落

東証1部の業種別33指数では鉄鋼、金属製品、倉庫・運輸関連、 パルプ・紙、ゴム製品、建設、繊維製品、海運、保険、輸送用機器な ど23 業種が安い。その他製品、石油・石炭製品、水産・農林、鉱業、 機械、銀行など10業種が上昇。

個別では、新再建計画案で1000億円規模の増資、1万人を超す人 員削減を検討しているルネサスエレクトロニクスが急落し、上場来安 値を更新した。同社大株主の1社であるNECも大幅安。ソーシャル ゲーム運営大手6社が、消費者庁から違法とされたゲーム内のアイテ ム商法「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」を全廃する方針と公表 したことを受け、ディー・エヌ・エーやグリーも安い。半面、シャー プやDOWAホールディングスが高く、三菱UFJモルガン・スタン レー証券が投資判断を引き上げたアシックスも上げた。

東証1部の売買高は概算で13億3773万株、騰落銘柄数は下落 1116、上昇418。国内新興市場では、ジャスダック指数が前週末比0.4% 安の49.06と反落、東証マザーズ指数は2.3%安の303.79と4日続落。

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