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ECBが語りたがらない「ELA」-秘密主義はもろ刃の剣にも

欧州各国の中央銀行による緊急流動 性支援(ELA)の第一のルールは、ELAについて語ってはならないと いうことのようだ。

欧州中央銀行(ECB)は、債務危機の深刻化で資金繰りに行き詰 まるユーロ圏の金融機関の利用が増えているELAについて、情報の流 れを制限しようとしている。

先週は、ECBがギリシャの一部銀行について、十分な資本増強が 行われるまでリファイナンシングオペ(公開市場操作)による直接の資 金供給を停止したことが明らかになった。これらの銀行はギリシャ中銀 のELAを活用することになるため、ELAへの関心が高まるきっかけ となった。

ギリシャの金融システムがどうやって生き延びるのかが不明瞭な中 で、欧州株は値下がりしユーロも4カ月ぶりの安値を付けた。この出来 事は、バランスシートへの過度のリスクを回避しつつ銀行を支えようと するECBのジレンマを浮き彫りにした。パニックを避けるために ELAについては秘密主義が必要だとの政策当局側の議論の一方で、情 報を持たない市場が最悪の結論に飛び付くリスクがある。

必ずしも知りたくない

ジェフリーズ・セキュリティーズの欧州担当チーフエコノミスト、 デービッド・オーエン氏は「透明性を抑えることはもろ刃の剣だ。それ は一方で疑念を高めるが、事態の悪さを知ることは火に油を注ぎかねな いため、必ずしも知ることが望ましいわけではない」と指摘する。

ELAによる資金供給は、ECB政策委員会の承認を必要とし、ペ ナルティー金利も課されるが、条件が公にされることはない。ユーロ圏 の中銀によるELAを通した資金供給額は現在、約1500億ユーロ(約15 兆円)だとオーエン氏は概算している。

原題:Frozen Europe Means ECB Must Resort to ELA as Finance Lights Dim(抜粋)

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