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米高級品ブーム終えんか-欧州危機で富裕層も消費手控え傾向

米高級品分野は過去2年にわたって 米小売業界の有望な部門だったが、欧州債務危機の影響が波及するにつ れ、高級品販売業者は現状維持にも苦戦を強いられている。

全ての支払い形態による小売売上高の動向を調査している米マスタ ーカード・アドバイザーズの調査会社スペンディングパルスによれば、 宝石類を除く米高級品売上高は4月単月で前年同月比1.8%増加にとど まった。1-3月(第1四半期)は6.7%、昨年10-12月(第4四半 期)は13%の伸びをそれぞれ示していた。

高級宝飾品小売り世界2位の米ティファニーは既に富裕層の消費手 控えの影響を受け、24日の決算発表で、通期利益と売上高見通しを引き 下げた。問題は高級品セクターの他の製品分野にも波及するかどうか で、サックスやニーマン・マーカス・グループ、コーチなど高級バッ グ・靴の販売業者への圧力が強まっている。

スタイフェル・ニコラウスのアナリスト、デービッド・シック氏は 「高級品業界にとって、2008-09年は急激な悪化、10-11年は回復の年 だったが、12年は回復が一服状態となる可能性がある」と指摘。「高級 品部門のパフォーマンスが広範な経済を上回ることは決してない。これ までもなかった」と付け加えた。

ティファニーの24日の株価終値は前日比6.8%安の57.59ドルと、約 4か月ぶり大幅下落。コーチは0.3%高の69.27ドル。サックスは0.8% 安の10.26ドルだった。ティファニー株は年初来で13%下落。コーチと サックスはそれぞれ13%高、5.2%高となっている。

資産効果

10年以来、米景気鈍化にもかかわらず、富裕層の買い物客は高級品 を買い続けてきた。株価上昇という資産効果のおかげでそうした消費者 は散財しても平気で、倹約期が続いた後のぜいたくを楽しむことに熱心 だった。過去2年間、コーチの売上高の伸びは12-15%ペースで、サッ クスは6-8%の増加ペースだった。

ニューヨーク5番街にあるティファニーの旗艦店は、ウォール街関 係者や裕福な欧州の観光客がイエローダイヤモンドの指輪に3万2100ド ルもの大金を落としていくことで知られている。同社の広報担当マー ク・アーロン氏が先月の投資家との会合で述べたところでは、ニューヨ ーク旗艦店は同社の売上高全体の8%を稼ぎ、うち4割を外国からの観 光客が占めている。

しかし、同社が24日発表した1-3月期決算で、同旗艦店の売上高 は前年同期比で4%減少し、業績悪化が明らかになった。原因は主に2 つある。投資銀行・トレーディング収入が11年に減少したことを受け、 ウォール街の企業はボーナスを削減したり、支給を先延ばしした。欧州 からの観光客は域内の景気悪化やドル高が負担となり、消費意欲が後退 している。

スペンディングパルスのバイスプレジデント、マイケル・マクナマ ラ氏は、株価上昇は「経済的な逆風」を打ち消すには十分ではないと指 摘。「状況はさらに厳しくなりつつある」と述べた。

原題:Tiffany Profit Forecast Cut Shows U.S. Luxury Party May Be Over(抜粋)

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